回答一覧 - 不育症・流産・子宮外妊娠・陽性判定後 No.13
年齢:29 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:回 体外受精:回 
 タイミング法を試していますが、まだ結果が出ていません。
 一度だけ高温層が続くのに生理が来なかったので、血液検査を受けました。検査の数日後に生理が来てしまい、検査結果では血中HCGは0.05だったので、妊娠反応は出たけど化学流産となったという説明を受けました。
 そこで質問ですが、血中HCGがわずかに検出されたというのは、受精卵はどのような状態なのでしょうか?受精して、着床する前で止まったという状態なのでしょうか?受精しなかった場合、HCGは0ということになるのでしょうか?

 血中HCG0.05は、妊娠反応マイナスと判断していいと思います。すなわち、今回は着床していなかったと考えていいと思います。[2013年11月2日]


(院長: 田中 温)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:9回 人工授精:回 体外受精:回
 初めて妊娠しましたが、妊娠8週で繋留流産手術を受けました。その際の子宮内用除去物の病理組織検査報告書に、「絨毛の間質はやや浮腫状で線維化もあり、血管は少なく血球はほとんど見られない。絨毛間には若干のフィブリンの沈着がある。」と書かれていましたが、これは正常な妊娠だったと捉えてよいものなのでしょうか。  また、母が膠原病であることからも甲状腺や抗核抗体などの血液検査も受けましたが、こちらは異常ありませんでした。
 今後の治療として漢方薬(柴苓湯)も服用することになったのですが、不育症の可能性はありますか。

 不育症の可能性はゼロではないと思われます。自然に流産する可能性は10〜15%ですので、偶発的な可能性が高いと思われますが、ご希望があれば検査してもいいと思います。担当の先生と相談してみてください。  病理結果は特に異常のない所見です。[2013年11月2日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢:39 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 3年前に妊娠しましたが、流産となりました。そして昨年7月に体外受精で妊娠しましたが、妊娠6か月の検診エコーで胎児無頭蓋症が判明した後、自然分娩を行い死産となりました。また、今年5月にタイミング法で妊娠したのですが流産でした。
 これらの既住から、私は不育症ということでしょうか?

 不育症かどうかに関して言いますと、2回目の妊娠経過に関しては胎児側の異常ですので、不育症とは関係ありません。そのことを除くと、2回の流産既往があるため、不育症の診断にはなりませんが、流産をしやすい原因がある可能性があるため不育症の検査を受けられてはいかがでしょうか。[2013年8月31日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:28 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 初期流産の原因は、染色体の問題以外に何があるかを詳しく教えて下さい。
 また、排卵前に妊娠のしやすい状態が分かるのでしょうか?

 初期流産の原因の約7割は絨毛の染色体異常と考えられています。それ以外に考えられるものは、
 1.抗リン脂質抗体症候群、抗核抗体陽性という生体の防御反応の役割を担う免疫学的要因
 2.甲状腺疾患、高プロラクチン血症などの内分泌学的要因
 3.双角子宮、中隔子宮などの子宮形態の異常
 4.子宮腺筋症、子宮筋腫などの器質的疾患 などがあげられます。初期流産を2回以上繰り返す場合は不育症といい、こうした要因が関連している事がありますので、検査することをお勧めします。[2013年8月31日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:38 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 30代前半から初期流産を繰り返しています。夫婦の染色体や不育症の検査等を行いましたが、原因が分かりません。アスピリン治療や流産予防の注射を数回行いましたが、効果がありません。これからどのような治療を行えば良いでしょうか?

 不育症の原因は多岐にわたり、検査で原因が分かるのはその一部にすぎません。
 当院においては、採血による不育症の検査、染色体に異常がなく、それでも流産を繰り返す方には、夫リンパ球移植を勧めております。
 これは、免疫などの異常により胎児を異物として認識し、いわゆる拒絶反応の結果流産になっている流産に関しては有効です。考えられてみてはいかがでしょうか。[2013年8月31日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:5回 体外受精:0回
 5回目の人工授精にてようやく妊娠することができました。しかし12週にて胎児浮腫と不整脈が見つかり、14週にて子宮内胎児死亡が確認され、15週で後期流産となってしまいました。12週以降の流産ということで、自分の体質に問題があるのではないかと気になります。
  しかし、1回目の流産だったので染色体検査を受けることはできませんでした。年齢的なこともあり、繰り返しの流産は避けたいので、受けた方がいい検査はありますか?今回の経験はとてもつらいことですが、前に進む為に今できることをしていきたいです。

 胎児の浮腫に関しては大きく分けて免疫性と非免疫性のものがあります。今回の場合、不整脈があることから、胎児の不整脈による胎児水腫が疑われます。
  胎児の先天異常で最も多いのが、心奇形と言われていますが、多くの場合は染色体異常ではなく、胎児の発生の過程によるものです。そのような場合、あなたの体質というよりかは、胎児の発生過程に何らかの異常があることが多く、予防することは困難と考えます。今現在、特にしなければならない検査はないと考えます。[2013年7月31日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢:40 基礎体温:二相性ではない 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:7回 体外受精:0回
 私は40歳で、地元京都の病院での不妊治療を経て、約半年前より神戸のクリニックにて不妊治療を継続しています。昨年9月に初めて採卵して、顕微授精後に凍結した胚盤胞6つを着床前診断した結果、すべてにトリソミーがあることがわかりました。現在、再度採卵、着床前診断を検討しておりますが、次もすべて染色体異常がある場合、妊娠は難しいといわれました。
 セントマザー産婦人科医院は、私のようなケースでも可能性のある治療方法はありますでしょうか?GIFT法やZIFT法などは有効なのでしょうか?

 一般的に6個の胚盤胞すべてにトリソミーがあるということは、可能性として低いと思います。胚盤胞の場合には栄養芽細胞層という胎盤になる細胞を用いて着床前診断を行いますが、この場合にはモザイクというトリソミーも染色体異常の数に多く含まれますので、正確性に欠けます。この胎盤の由来は胎児と同じではありますが、決して100%同一ではありません。ですから、胚盤胞での着床前診断より採卵3日目の8細胞で診断した方が、より正確な診断ができると思います。ただし、日本の学会では現在のところこのようなスクリーニング(PGS)が認められておりません。[2013年4月17日]
(院長: 田中 温)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 自然周期の凍結胚移植で妊娠し、現在5週目です。
 5週2日の検診で胎嚢確認出来ましたが、hCGが14800でした。医師からは「順調です。おめでとうございます。」と言われましたが、帰ってきて少し数値が高すぎないかと心配になりました。ちなみに、4週0日のhCGは234でした。妊娠5週でhCGが14800は問題ないでしょうか。

 ご妊娠、おめでとうございます。妊娠5週で子宮内に胎嚢が確認できておりますので、胎盤のもととなる繊毛組織の産生が活発になります。hCGの数値は繊毛組織の産生を反映しておりこの数値でも特に問題ないと思います。今後、順調に経過していくか主治医の先生に良く診ていただければ良いと思います。[2013年4月17日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:30 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:1回 体外受精:0回
 昨年12月26日に自己タイミングをとり、28日に卵胞チェック、子宮卵管造影検査を受け異常ありませんでした。先生からは12月30日が排卵日だと言われ朝にタイミングをとりました。いつもはHCG注射をするのですが今回はしませんでした。
 1/1〜1/12の夜までルトラール毎食後、プレマリンを毎晩食後1回服用しました。担当医からは「ルトラールを飲み終え1週間後に生理が来なかったら病院に来てください」と言われていました。いつもは飲み終えて3日以内に生理が来るのですが、今回は5日たっても生理は来ず体調もおかしかったので、1/18にクリニックを受診しました。先生から様子を聞かれたので「胸・腰・下腹部に痛みがあり、頭痛もあります」というと、尿検査、内診、エコーを行い、妊娠4週5日胎嚢6mmということが分かりました。
 その後下痢と便秘を繰り返したため、1/21に診察してもらいお腹の張り止めを出してもらい服用していますが、現在は便秘ではなく下痢です。張りはある程度おさまっていますがお腹が固く、左子宮がチクチク痛いです。1/21の診察時には「胎嚢はサイズが全然変わっておらず形が少し大きくなった」と言われました。先生には「基礎体温が下がっており、黄体ホルモンが不足している気がするので検査をし、不足しているなら補充してください」と言ったのですが「今の段階で検査や補充をしても意味がない。薬を飲み6週になってまた来てください」と言われました。
 様子を見るしかないのはわかるのですが、これは流産の兆候でしょうか?そしてやはり黄体ホルモンが不足しているのでしょうか?初産のため知識が全くなく相談させていただきました。

 まずは妊娠おめでとうございます。
 基礎体温に関しては、確かに妊娠すれば高温相を維持しますが、妊娠している状況であるための低温期ということはないのではないでしょうか?気になるのであれば、やはり黄体ホルモン値を測定し、黄体ホルモンを補充した方がいいのかもしれません。担当の先生とよくご相談ください。[2013年2月23日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢:31 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:7回
 男性不妊でこれまでに体外受精7回、移植9回のうち陽性反応が4回出ています。結果は7・8週で流産、化学流産2回です。
 移植後デュファストンを8時間おきに服用し、プロゲストンを隔日で注射しているのですが、陽性反応が出る時だけ判定日2〜3日前に必ず出血をしています。これは黄体ホルモンが不足しているために起こっているのでしょうか?
 プロラクチンが高いためカバサールを服用しており、不育症の検査をしたところマクロファージコロニー刺激因子が低いことが判明したのですが、これらも出血と関係があるのでしょうか?

 黄体ホルモンは、受精卵が着床するために子宮内膜の環境を整える作用があります。そのため、着床時の出血が黄体ホルモンの不足によるものとは考えにくいです。次回はエストロゲンを併用してみてはいかがでしょうか。黄体ホルモンとの協調作用で出血はしなくなると思います。また、不育症の原因として種々の免疫機能の異常が考えられますが、これも恐らく出血の原因としては考えにくいです。
 不正出血は子宮内膜に突出した粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、腺筋症なども関係しますので、精査してみることをお勧めします。[2013年2月1日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:43 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:1回
 初めての顕微授精で運よく妊娠できましたが、9週で繋留流産との結果になり掻爬手術を受けることになりました。
 凍結受精卵があるのでなるべく早く移植したいのですが、手術後どのくらいで移植が可能でしょうか?
 また、掻爬手術後は子宮の中が綺麗になるので妊娠しやすくなると友人から聞いたのですが、本当でしょうか?

 流産されて残念なお気持ちであったとお察しします。
 掻爬手術後は子宮と卵巣が回復するまで、少なくとも2周期空けていただければ、胚移植が可能となります。また掻爬手術後の妊娠率が変わることはありません。
 まずは次の治療に向けて体調を整えていきましょう。基礎体温をおつけ下さい。月経周期が規則正しく、二相性になっていれば卵巣機能は整っていると判断します。[2012年12月27日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:2回
 海外(豪州)で不妊治療中です。48歳の夫が検査にて極度の男性不妊と判明したので、即体外受精および顕微授精へと進みました。
 最初の採卵では、成熟卵が10個採れ、その内7個受精し、3個胚盤胞になりました。今のクリニックでは胚盤胞移植のみ行っており、5日目に移植しています。
 1回目は、新鮮胚を1個移植しましたが陰性(2個は凍結保存)、2回目は凍結胚盤胞を1個移植しましたが子宮外妊娠のため右卵管を切除しました。
 一度子宮外妊娠をすると再発する確率が高いと知り、次の凍結胚移植が不安です。担当医に相談したところ、「子宮外妊娠を防ぐ方法はないので、子宮に戻す際に通常より下のほうに戻したり、移植後HCG数値を注意深く観察する事で対応する」と言われました。前回の移植で子宮に戻したにも関わらず卵管に着床したということは、卵管自体にも問題があったのかもしれません。子宮外妊娠のリスクを減らす、優れた方法はありますか?また、子宮外妊娠したということは、正常妊娠する可能性もあると考えて良いでしょうか?

 一般的に子宮外妊娠をされた方の再発率は少し上がります。その原因は卵管に異常がある人は子宮外妊娠が起こる率が高いからです。クラミジア、内膜症の検査はぜひ、されておいてください。もし、クラミジアが陽性の場合には、ジスロマックというお薬を飲めば効果があると思います。感染症が見つからず、原因不明の場合には、防止する方法はないと思います。下の方に戻すということも一つの試みかもしれませんが、あまり効果的ではないと思います。早期発見するという意味で、HCGの値を十分注意していくというのは重要だと思います。[2012年11月20日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:41 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:3回 人工授精:回 体外受精:回 
 現在、結婚1年目です。8ヶ月前に妊娠しましたが心拍が確認できずに7週目で流産しました。その後、不妊治療をはじめ、タイミング法で3回トライしましたが妊娠には至っていません。先日、卵管造影検査にて子宮奇形の疑いがあると言われ、後日MRIにて中隔子宮と診断されました。子宮鏡検査はしていません。
 主治医からは、一度妊娠しているのでこのままタイミング法を続けるか、手術をするかどちらか決めて下さいと言われています。また、手術するのであれば術後、子宮の状態が元に戻るまでに時間がかかるので、手術前に採卵した方が良いとも言われました。
 主治医は実際の執刀医ではなく、分院の先生とのことなので手術に対して具体的な説明も無いため手術した方が良いのかどうか不安で決めかねています。
 高齢ですのでなるべく早く妊娠できるように治療をしていきたいと思っています。今後、どのような順番で治療するのがよいでしょうか?アドバイスをお願い致します。

 中隔子宮に対しては、子宮鏡下の手術が主流になりつつあります。採卵と胚移植を別にして考えるならば、採卵は術前でも術後でも大きく変わらないと考えます。子宮の状態が元に戻るまで出来る限り採卵を行い全胚凍結し、子宮の状態が回復してから融解後、胚移植をされてはいかがでしょうか。[2012年11月20日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:30 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 胎嚢は楕円状で6.4mmぐらいまで成長しましたが妊娠5週目から少量出血が続き、出血後2週間経っても大きくならず、胎芽や心拍も確認できませんでした。腹痛やつわりもなかったのですが、7週間の末に出血中に小さな塊が少しあったものを、産院で稽溜流産と診断され、8週目に内容除去術を受けました。
 手術直後は動くと腹痛を感じましたが、エコーで子宮に穴などないことを確認して、念のため一日入院観察しました。その日の夜に収縮剤を飲んだ後、凄くオナラが出て、その後腹痛が徐々に無くなりました。翌日再度エコーで確認し、出血も普通でしたので退院しました。
 退院後10日目に検診に行くと、いきなり病理検査で全胞状奇胎の疑いがあると言われ、1分程度説明を受けただけで内診もなく大学病院を紹介されました。
 翌日大学病院で診てもらうと、超音波で見ても子宮内は綺麗になっており、出血も止まったのを確認できましたが、尿検査でhcg値は451と言われました(産院ではhcg値は測定していません)。
 もし再手術希望ならすぐにスケジュールを立てると言われましたが、11日目の尿検査でhcg値451はあまり悪くないので、一週間後に再度尿検査と採血した結果を見てから再手術を決めても良いのでは言われましたので、短期間で再手術は辛いので、そうすることにしました。

 胞状奇胎は、異常妊娠という位置づけであり、治療の主な目的は、侵入奇胎や、絨毛癌などの腫瘍性疾患への進行を防ぐこととなります。
 HCGは、正常妊娠でも上昇する腫瘍マーカーであり、市販の妊娠判定はこのマーカー値で妊娠を判断しています。
 正常妊娠、胞状奇胎とも数万〜数十万まで正常とするホルモンであり、HCG値だけで胞状奇胎の診断が出来るものではなく、病理検査での確定診断となります。
また、日本産科婦人科学会のガイドラインでは胞状奇胎は手術後8週間後と20週間後のHCGの値をみて、経過が順調かどうかを判断する必要があるとなっています。そこで8週間後100以下、20週間後、Cut off値以下であれば経過は順調、つまり腫瘍疾患への進展の可能性は極めて低いという判断となります。
 人の体の中では、HCGは24時間で半分になると書かれています。
 11日目で451ということは大学病院の先生のおっしゃる通り、経過は順調だと思われます。1週間後のHCGの値で手術を決められてはいかがでしょうか。担当の先生とよく相談されてください。[2012年10月20日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:8回 人工授精:0回 体外受精:0回
 7/28(8W)に胎嚢と、かすかに胎児らしきものが見える程度で心拍確認できず、その日から出血が続き切迫流産で2週間安静に過ごしていました。昨年、繋留流産で掻爬手術をしましたので今回も当然手術かと覚悟しておりましたが、医師からは「むやみに子宮を傷つけることは決して良くない」と自然に流産するのを待つか、手術するのかの2択であることの説明を受けました。自然に待つことの恐怖から手術をお願いしたところ、待機中の8/10自宅で腹痛と多量の出血と共に 内容物を排出し、自然流産になりました。現実を目の当たりにし本当に辛い出来事でした。
 その日に内容物を持って受診しました。超音波で子宮内を見てもらいましたが、何も映っておらず完全に排出されているとのことで、3日後に予定されていた掻爬手術も中止となり、その後の処置は薬の処方も何もなく帰宅となりました。(HCG定量は流産直前の8/3〜8/7の間に256から64に下がっていました。現時点の数値は検査していないのでわかりません。)
 流産後1週間経過した現在、出血は随分少なくなり、うっすら茶褐色程度のものが付く程度になっていますが、チクチクした腹痛が時々あり、まだ残留物が残っているのでは?と心配になっています。今度の受診は3週間後の8/31です。そこで、以下の4点についてお尋ねします。
 1.医師が自然流産を勧めるのは患者がどのような状態の時でしょうか?
 2.完全流産した場合、どの病院でも薬の処方もないのでしょうか?
 3.もし残留物があるとすればどのような症状がでるのですか?また、超音波だけで残留物を見落とすことはないのですか?
 4.いまだ続いているチクチクする腹痛は、大きくなっていた子宮が元に戻っている過程でおきているものですか?残留物による可能性はありますか?
 現在40歳と高齢のため次回の妊娠も簡単ではないと思いますが(2回の妊娠はいずれも自然妊娠で本当に奇跡)、まだ少しでも希望があるならもう一度トライしたいと思っていますので、体の回復だけはきちんとしておきたく余計不安になっています。近々不育症の検査もする予定です。ご回答の程よろしくお願いします。

 まず、当院では自然流産を進めることはあまりありません。化学流産や完全流産などの子宮内容が排出してしまい遺残がない場合、無理に手術はすすめませんが、そうでない場合は、やはり自宅での大量出血、腹痛などがあるからです。そこをお話して、それでも手術を希望されない場合、自然流産を選択することもあるかと思います。
 また、完全流産した場合、当院では残りの細かい遺残を排出する目的、止血目的に子宮収縮剤をお出ししますが、遺残なく出血も少量であれば必ずしも処方の必要はないと思います。残留物に関しては、ほとんどが自然排出します。明らかな遺残があればもっと長く出血が続きますし、超音波で発見できるはずです。
 チクチクした腹痛に関しては、細かい残留物を排出し、子宮が元に戻る痛みと考えます。出血、腹痛が続くのであれば、一度受診してみてはいかがでしょう。[2012年10月1日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:31 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:7回
 移植7回のうち3回妊娠して、全て流産となりました。グレードの1番良い胚盤胞が着床しても妊娠継続することができず、自然周期とホルモン周期のどちらも同じ週数で流産しています。
 1回目は5wで胎嚢確認前の流産、2回目、3回目はBT12のhCG値はそれぞれ800、1000で問題ないと言われていましたが、心拍確認前に繋留流産となりました。胎嚢は週数相当に成長していくのですが、7wでようやく卵黄嚢と胎芽確認となり、最終的には心拍が確認できずに流産処置をしています。7wで小さくても胎芽が見えるということは枯死卵ではないのでしょうか?
 また、現在、4個の凍結胚が残っていますが、先に戻した卵よりグレードも低く、着床しても育つ力がないのではと迷いが出てきています。残りの凍結胚は破棄して、新たに採卵し直した方が良いでしょうか?
 もうどうしたらいいのかわかりません。次は正常妊娠してこの手に我が子を抱きたいです。何か良い方法はありませんか?

 まず、移植を7回して3回妊娠したということは、卵の質は悪くないと考えます。不育症の検査はされたのでしょうか。どんなに若い健康なカップルでも、10回妊娠すれば1回や2回は胎児や胎芽の異常で流産すると言われています。ただ、3回続けて流産となってしまったのであれば、習慣流産という状態であり、不育症の検査をおすすめします。
 また、卵のグレードが悪いからと言って、着床しても育つ力がないということはありません。妊娠が成立するのであればどんな卵でも状況は同じです。せっかくの凍結胚ですので、不育症の結果が出てから戻してはいかがでしょう。[2012年10月1日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:5回 体外受精:1回
 ホルモン補充周期で移植をして妊娠5週目に入ったのですが、体温が36.5〜36.6℃前後と低めです。薬はプレマリン0.625mgを朝・晩に3錠ずつ、プロゲステロン膣錠を朝・晩に1錠ずつ使用しています。
 3日前から、膣錠を入れて2時間後くらいにトイレに行くと、薄い茶オリが少し出ています。また、体温が低いのは流産の兆候と聞いたことがあるので心配です。これらは薬の影響でしょうか?

 着床後は妊娠組織からhCGというホルモンと、卵巣から黄体期ホルモンが分泌され、胚の成長を助けると共に基礎体温を高温に保つ作用があります。そのため基礎体温がやや低めでも妊娠の継続が難しくなるわけではありません。ホルモン補充周期が原因であるということも考えにくいです。もうしばらく妊娠が順調に継続するかどうか様子をみましょう。[2012年9月1日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 私は8年前にクラミジア感染症による癒着がひどく、子宮外妊娠となったので、右の卵管を切除しました。
 今回不妊治療に入る前に内視鏡手術を受けたところ、腸や肝臓の癒着がひどいとの事でした。担当医の話では、「残っている卵管は見えないぐらい細く、入り口も癒着でふさがり、波を打ったようないびつな形です。今までは、卵管がない右の方ばかりで卵ができていたみたいなので、自然妊娠できる可能性は5%くらいです。妊娠したとしても卵管の途中で止まり子宮外妊娠になる可能性もあります。」といわれました。
 子供を授かりたいですが、卵はできず、かと言って経済的にも体外受精ができません。何か方法はありますでしょうか?

 確かに文面からは、主治医の先生からのご指摘通り、自然妊娠はかなり厳しい状況と言わざると得ないでしょう。
 子宮外妊娠を繰り返す可能性も通常の方よりも高いと思われます。
 経済的に難しいとの事ですが、当院としても挙児希望であれば体外受精胚移植をお勧めさせていただく事になると思います。[2012年9月1日]
(産婦人科医:茅原 誠)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:8回 体外受精:4回
 4年前にタイミングで陽性反応が出ましたが5週で化学的流産となりました。その半年後のAIH1回目で胎嚢確認まで行きましたが、心拍確認できずに7週で流産となりました。2回目の流産後に不育症の検査をしたところ、抗リン脂質抗体弱陽性とプロテインS欠乏とのことで、バイアスピリンとヘパリンの投与が決まりました。
 その後のAIHでは妊娠に至らなかったため、昨年IVF(アンタゴニスト法)で11個採卵、10個受精のうち6個の受精卵を凍結しました。震災後の停電対策があったため、2日目胚(4分割胚 G1×1、G1〜2×2、6分割胚 G2×1)と3日目胚(8分割胚 G2〜3×1、9分割胚 G2×1)を凍結しました。
 4分割胚(G1×1)を融解後に1日培養し、8分割胚を自然周期で移植してすぐに陽性反応が出ました。不育の治療をしつつ10週目まで行きましたが、突然完全流産となりました。主治医によると、9週目の検診で頸部浮腫が見られたらしく、染色体異常だったのだろうと言われました。その後、9分割胚(G2×1)で陽性反応後、hCG値が上がらず化学的流産、ホルモン補充周期に切り替え6分割胚(G2×1)で陰性、8分割胚(G2〜3×1)を胚盤胞まで育てましたが、元のグレードがあまり良くないこともあり5日目で2〜3BBとなり、陽性反応は出ましたが、hCG値が上がらず化学的流産となりました。
 着床まではできているケースが多いのに、どうして全く先に進まないのか悩んでいます。卵の状態は良いと言われていましたが、見た目ではわからない受精卵の質が悪いということなのでしょうか?私のような場合、どの受精卵も染色体異常が多く、残りの4分割胚 G1〜2の2個も染色体異常の可能性が高いということでしょうか。あきらめて早いうちに再度採卵をしたほうが良いでしょうか。また、最初のG1×1でも流産したこととその内容から、妊娠継続しても染色体異常の児が生まれる可能性が高いのでしょうか?主治医からは確率はとても低いと言われていますが、転座などの可能性も高いのでしょうか?とても不安です。アドバイスをお願い致します。

 まず、あなた方ご夫婦の染色体検査は大丈夫だったのでしょうか。もし、ご夫婦の染色体に異常がないのであれば、胚の細胞分裂時に染色体異常が発生している可能性が高いと考えられます。このような場合にはPGSというスクリーニング法があります。日本ではまだ正式には認められておりませんが、やってみる価値はあると私は思います。[2012年7月17日]
(院長: 田中 温)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:0回 体外受精:2回
 体外受精をお休みしている間にタイミング療法で妊娠し、胎嚢のみ確認後に流産しました。過去に流産を自然妊娠で3回、体外受精で1回経験しましたが、不育症の検査では異常ありませんでした。
 吸引法による流産手術後、茶色い出血が2週間続いたため受診しましたが特に異常はなく、その後出血は減りました。術後25日後くらいから再び茶色い出血があったので、このまま生理が始まるかと思いましたが、2週間以上続いても赤い出血が始まりません。生理前の下腹部痛が時々あるものの基礎体温は低温のままです。今までは流産手術後1ヶ月程で生理がきていましたし、術後40日以内で来るとの説明を受けていました。現在、術後40日目となり、これから通常の生理がくるのか、元の状態に戻るのかが不安でたまりません。
 茶色い出血が術後1ヶ月以上続くことはあるのでしょうか?通常の生理は、どのくらい待てばくるのでしょうか?

 25日目より2週間出血があるとのことですが、今かかっている病院には連絡をとるか診療に行かれたのでしょうか。行かれていないのでしたら、まず診療に行かれて下さい。診療をすれば今の状態が分かるかと思われます。子宮卵巣の回復の遅れなのか、膣部びらんからの出血なのか、考えられることはいくつかあります。流産後でホルモン的に不安定で、卵巣と子宮のアンバランスからくる出血ではないでしょうか。診療がまだでしたら、早期に受診されて指示をいただいてください。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 永吉 基)
質問一覧に戻る   |    このページの最初へ   |    TOPページに戻る