回答一覧 - 不育症・流産・子宮外妊娠・陽性判定後 No.14
年齢:42 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 リンパ球移植の効果は、どれくらいの期間続くのでしょうか?(2016年7月 第17回 セミナーより)

 同種免疫異常不育症は、母体が胎児との免疫的乖離を識別できず近親児と誤認することで、正常染色体胎児を拒絶してしまう習慣流産と言われています。リンパ球移植はそのような同種免疫異常不育症の方に対して有効とされます。効果は半永久的に持続するとされています。[2016年9月10日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:30 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 顕微授精を6回行い、そのうち3回妊娠して6週前後で流産を繰り返しています。不育症の検査は問題ありませんでした。また、私は子宮内膜増殖症ですが、子宮鏡で診てもらい「問題ない」と言われています。
 流産予防のために何か治療法はありますか。(2016年7月 第17回 セミナーより)

 流産は妊娠の約15%に起こるとされ、女性の加齢とともに頻度は増加し、40代では約40%と言われています。2度の流産は反復流産、3度以上になりますと習慣流産と定義されますが、その原因は抗リン脂質抗体症候群や子宮奇形、夫婦の染色体均衡型転座、内分泌異常が代表的なものとして挙げられます。不育症の検査をされたとのことですが、御夫婦の染色体の検査は既にされていますでしょうか。もしまだ検査されていなければおすすめいたします。また当院では原因不明の流産を繰り返される御夫婦にはリンパ球移植をおすすめしております。[2016年9月10日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:4回 体外受精:2回
 体外受精でこれまでに胚盤胞(4AB・4BB)を二回移植し、いずれも心拍確認後の繋留流産となりました。
 一回目は昨年10月に胚盤胞を移植し、8週で流産となりました。結婚歴も長かったため、念のためにと不育症検査をしましたが問題ありませんでした。夫婦の染色体検査はまだです。
 半年開けた今年5月、二回目の胚盤胞移植をしましたが、9週で流産となりました。
 アンタゴ二スト法で排卵誘発していましたが、もともと卵が大きくなりにくく、その状態で排卵していた傾向があります。残り初期胚2個と胚盤胞(3BB)がありますが、誘発方法を低刺激にして採卵し直したほうが良いのでしょうか?
 この状況ではどういったことが考えられ、次はどのように進むべきか不安です。何かできることはあるのでしょうか?

 2度の流産を御経験されたとのことで大変つらい思いをされているとお察し致します。流産は妊娠の約15%に起こるとされ、女性の加齢とともにその頻度は増加し、40代では40%にも上ると言われています。2度の流産は反復流産、3度以上になりますと習慣流産と定義されますが、その原因は抗リン脂質抗体、子宮奇形、夫婦の染色体均衡型転座、内分泌異常が代表的なものとして挙げられます。不育症の検査をされたとのことですが、現在の刺激法で胚盤胞までいたっていることを考えますと誘発方法の変更よりも、まず染色体検査も含めた精査をされてみてはいかがでしょうか。精査の結果によって原因が明らかになり、対策を講じられるかも知れません。[2016年6月30日]
(産婦人科医: 市山 卓彦)
年齢:32 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:3回
 主人の無精子症の為、顕微授精をして2人目を出産した時に子宮内反症になり、もう少しで命を落とすところでした。
 子宮内反症には色々な要因があると言われ、はっきりとした原因はわかりませんが、顕微授精での妊娠に原因がある可能性はあるのでしょうか。[2016年6月30日]

 子宮内反症の原因として、顕微授精は全く関係ないと思われます。
 子宮内腔を強くひっぱったためひっくり返ったというのが子宮内反症ですので、臍帯を強く牽引しすぎた、又は、胎盤が強固に付着していたなどが大きな原因と考えられます。主に分娩時の状態によるものですので、顕微授精に関しては、そのリスクになる事はありません。[2016年6月30日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:30 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:10回 人工授精:8回 体外受精:10回
 胚盤胞移植前後、ジュリナとルティナス膣錠を1日3回、黄体ホルモン注射を2日に1回使用しています。
 過去4回程、妊娠判定は陽性反応が出るものの、胎嚢確認後すぐに初期流産をしてしまいました。陽性反応が出ると注射はなくなり、胎嚢確認後はジュリナとルティナス膣錠が1日2回になります。そのせいで黄体ホルモンが足りず流産しているのではと毎回思ってしまいます。
 黄体ホルモン補充の量を減らすことが流産に影響することはあるのでしょうか。

 流産を4回繰り返してしまう(習慣流産)原因検索として大切な検査があります。
  ・血液検査(凝固機能、自己抗体、自己免疫疾患、甲状腺機能など)
  ・染色体検査
  ・子宮鏡検査
  ・免疫検査
などです。もちろん黄体補充は大切ですが、上記の検査をされてみてはいかがでしょうか。[2016年4月23日]
(産婦人科医:山口 貴史)
年齢:32 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:2回 人工授精:回 体外受精:回
 1人目出産後、自然に排卵しなくなったので治療を行いました。治療2回目のクロミッドとHCGによるタイミング法で2人目を妊娠しましたが、8週で稽留流産となり?爬手術を受けました。
 共働きで仕事の都合上残された時間があまりありません。通常は術後ひと月ほどで生理が来るようですが、いつになるか分からない生理を待たずに受診してもいいでしょうか?また、術後、基礎体温が下がれば、カウフマン療法など人工的に生理をおこすことができますか?

 それは大変お辛い思いをされましたね。
 掻爬手術を受けられた後は、生理が規則的であればだいたい一ヶ月位で生理が再開します。
 流産後のため、子宮・卵巣を元の状態に整えるには少なくとももう1周期お休みし、2回目の生理周期以降に治療再開されることをお勧めします。
 また、1ヶ月以上待っても生理が来ない場合はピルを使って生理を起こして頂いて良いですが、出来るだけ自然に生理を待つことをお勧めします。[2015年11月20日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:26 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:数回 人工授精:0回 体外受精:0回
 26歳で6度目の流産をしました。1〜5回目までの流産は妊娠5週程で出血とともに完全流産でした。そのうち1回は胎嚢、卵黄嚢、体芽らしきものも見えましたが稽留流産で掻爬手術を行いました。6度目はピル?を排卵後から飲み、いつもの初期の出血はなく8週まで育っていましたが、胎嚢しか確認できず繋留流産で掻爬手術を行いました。いつかは赤ちゃんをこの手に抱くことができるのでしょうか。流産をしないために心がけること、また私にできる事ややるべき事はありますか?

 流産を繰り返させる事は大変お辛いことと思います。まず不育症検査をすすめていきましょう。
 慣習性流産の原因には、自己免疫疾患、内科疾患、凝固異常、染色体、免疫因子など様々な原因が考えられます。原因検索をして、今後繰り返すことのないように一緒に考えていきましょう。[2015年11月20日]
(産婦人科医:山口 貴史)
自然流産後の処置は必要ないのでしょうか?
年齢:41 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:15回 人工授精:10回 体外受精:5回
 不妊治療を6年続けていましたが、年齢のことも考えて治療を断念したところ、自然で陽性反応が出ました。結局胎嚢が見える前に大量出血と腹痛が起き、流産となりました。病院では子宮収縮剤のみ1週間分処方されましたが、飲み終わっても「診察の必要は無いでしょう」と言われました。不安なため再度確認しましたが、病院には来なくて良いとのことで、「次の生理がきちんと来れば問題ない」と言われました。
 自然流産の場合、特別な処置は必要ないのでしょうか?もしきちんと排出されなかったらと思うと不安です。

 自然妊娠に至った後の流産、さらに大量の出血と腹痛で、心労と不安は大きいと思います。ご心痛をお察しします。
 流産後、おそらく完全流産後と考えますが、診察で超音波上子宮内腔に血塊や流産物と考えられる遺残が認められなければ、子宮収縮剤で様子をみることもあります。その後の診察でも明らかな異常所見がないようですので、処置なしで次の月経を待ってよろしいと思います。[2015年7月11日]
(産婦人科医:山口 貴史)
 年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:2回
 現在39歳で、欧州にて治療中です。37歳より東南アジア在住時、顕微授精を2回しました。採卵3個、受精した新鮮胚を移植し2回とも着床までは至りましたが、5週と8週で流産となりました。2回目の流産時には古死卵とのことでした。
 39歳で欧州に引っ越しになったため、地元の病院に通院し始めました。流産した原因は、「恐らく高齢のため卵子の質が悪かったからだろう」とのことでしたので、着床前診断(PGS arrays)を勧められており、つい先日一度目の採卵をすませました。
 前の病院では2回ともゴナールF 225単位および300単位とセタロイドによる誘発でしたが、今回はクロフェミンとMenoour 225単位とセタロイドでの誘発でした。4個採卵できたものの、成熟卵は2個のみだったので、2個を顕微授精して2日目に凍結しました。
 AMHは0.11(初回の体外受精時は0.77)です。
 このような場合、やはり、がんばっても成熟卵2個くらいしか採卵できないのでしょうか?もしくは、別の誘発法を用いればもう少し数が採れるようにはなるのでしょうか?
 『着床前診断が誰でもできる』という制度自体はありがたいと思いますが、何しろ金額も高額で、何度も採卵できるかわかりません。

 2回の流産は大変お辛かったことと思います。
 初期流産の原因の多くは受精卵の染色体の数的異常であると考えられています。人間の染色体は細胞1つあたりに46本存在し、その半数の23本はそれぞれ父親の精子と母親の卵子に由来します。精子や卵子を形成するには減数分裂という過程が必要ですが、この際に何らかの要因で精子や卵子の染色体数の異常が出現し、正常な卵子または精子と受精した際に数的異常を有する受精卵が形成されます。卵子の数的異常は年齢が上昇するにつれ頻度が高くなる傾向にあり、このことが流産率の上昇に関連すると考えられます。ご夫婦の染色体が正常でも流産することが15〜20%くらいあることを、忘れないでください。すなわち、流産の原因にはご夫婦の染色体異常と無関係なものもあるわけです。
 PGSは受精卵を移植する前に細胞を少量採取し、全種類の染色体の数的異常を網羅的に解析するスクリーニングです。これを行うことにより数的異常が原因となる流産は減少すると考えられます。
 しかし、その他の微細な異常も検出する可能性があり、移植するチャンスが少なくなる可能性があること、費用が高額となる可能性があるため、その選択は慎重を要します。2回流産を繰り返されていらっしゃるので、まずは抗リン脂質抗体症候群、抗核抗体などの免疫的異常がないかのスクリーニングとご夫婦の染色体に問題がないか調べてみてはいかがでしょうか。
 誘発方法はもう少し刺激を強めるならShort法をお勧めしますが、AMHや卵巣のコンディションを考えるとやはり5個前後の採卵数になるかと思います。しかし、採卵数が多いから妊娠する可能性が高まる訳ではありません。1つでも質の良い卵を得ることで妊娠する可能性が高まると思います。
 諦めずにがんばりましょう。[2015年5月27日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:0回 体外受精:0回
 38歳で初期流産を2回した後、自然妊娠し、出産しました。子供には房室中核欠損と肺高血圧がありましたが、産後すぐの手術で完治しました。私も小学生の頃、心房性期外収縮と言われておりました。
 第2子のために1人目の授乳を母乳からミルクに切り替えてタイミング法を始めましたが、初期流産となりました。AMHは1.2と低いです。
 第1子のときも含めると流産を3回経験しましたが、すべて心拍確認前(胎芽あり、卵黄嚢のみ、空っぽ)の流産です。流産を繰り返す原因は、AMHだけでなく染色体異常もあるのでしょうか?もし染色体異常が原因だとした場合、タイミング法からステップアップしたとしても意味はないのでしょうか?
 不育症もなく、毎回すぐ着床するのにすぐ流産となるので、もしステップアップしても意味がないのなら諦めようと考えています。高齢なので、着床前診断はしないです。

 3回流産した場合は不育症の検査が必要です。AMHの値は関係ありませんが、染色体異常は十分に関係していると思います。
 まずは検査をしてその結果を正確に検討して、ふさわしい治療をすることが大事だと思われます。[2015年5月27日]
(院長:田中 温)
 年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:8回 体外受精:2回 
 この春に体外受精1回目で授かった赤ちゃんが7ヶ月に入った頃に、子宮内胎児死亡(発育遅延、羊水過小)となりました。胎児の染色体に異常はありませんでした。
 その後、不育症の血液検査を行い、LAG値が1.15でしたが他に問題は無く、次回妊娠した場合にはアスピリン服用の指示を受けています。
 私は双角子宮だと言われ、4年前に卵管造影検査にて弓状子宮と判明しています。弓状子宮の場合、さらにお腹の中を実際に診てもらう検査もしてもらった方が良いのでしょうか?
 弓状子宮はあまり気にしなくても良いと聞いたことがあるのですが、今回の死産に子宮奇形の影響は少ないと考えても良いのでしょうか?

 弓状子宮に関しては、妊娠中に大きな問題が起こる可能性は正常とほぼ大差ないと言われています。
 発育遅延、羊水過少という事であれば、妊娠初期の感染症や、染色体に異常のない胎児奇形など原因は多岐にわたります。
 はっきりした事は申し上げにくいですが、子宮奇形の影響は少ないのではないでしょうか。[2015年1月21日]

(産婦人科医:御木 多美登)
 年齢:41 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:1回
 妊娠していることに気づかず妊娠3〜4週にかけて、フェマーラを5日間、1日1錠服用してしまいました。
 妊婦禁忌となっていますが、胎児への影響があると考えた方がよろしいのでしょうか。新薬とのことで情報が少なく困っています。

 フェマーラは妊娠している婦人には投与しないこととなっていますが、今回のフェマーラは何の目的があって服用されたのでしょうか。
 調べてみると、海外において妊娠前および妊娠中にフェマーラを投与された患者が奇形を有する児を出産したとの報告があります。また別の報告ですが、フェマーラを服用した母親の出生児150名と、低リスク妊娠から生まれた36,000名余りの通常分娩児との比較で、奇形の総数で両者に差はなかったものの、運動器系と心奇形の割合が正常群よりも高かったという報告もあります。フェマーラの血中半減期は短いために、妊娠初期の投与で薬剤が体内に存在している確率は低いものと思われます。[2015年1月21日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:34 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:1回 体外受精:0回
 2年前に13週で、先日14週でいずれも子宮内胎児死亡により2度の死産を経験しました。4度妊娠経験がありますが、全て初期から少量や大量の出血が続きます。
 今回の妊娠も初期から少量アスピリン療法をしていたのですが、大量出血が何度もあり子宮内に血腫ができたため担当医の判断で少量アスピリン療法を中止し、その数日後の検診で胎児が死亡しておりました。これから不育症の検査をしていくところです。
 検査で抗リン脂質抗体症候群と診断され、少量アスピリン療法やヘパリンなどで治療していてまた出血がおこった場合、担当医からはやはりアスピリン療法などは中止すると言われていて不安でたまりません。
 体質なのかなと思いますが、私のような場合は本当にアスピリン療法やヘパリン療法よりも出血を止めることが大切なのでしょうか?

 妊娠中期流産2回、抗リン脂質抗体症候群とのことですが、低用量アスピリン療法・ヘパリン療法施行中に出血傾向があった場合は、まず原因と考えられる薬剤を中止するべきです。ただし、出血量の程度によりますので、診察所見によって判断していくことになります。また、ヘパリンによる血小板減少などの副作用にも注意して使用していく必要があります。
 染色体異常の検査、または流産した胎盤の染色体検査はされていますか?どちらも異常がなければ、アスピリン・ヘパリン療法は一般的です。[2014年11月17日]
(産婦人科医:山口 貴史)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:10回
 5AA、4AAの胚盤胞を2個移植した後陽性反応があり、5週目に胎嚢を一つ確認しました。その後、すぐに茶色オリモノから鮮血の出血がありました。腹痛を伴い、生理2日目程の出血量だったので妊娠は諦めつつ受診しましたが、内診をしたら、一人の心拍が確認出来ました。その日に出血は酷くなり、どろっとした血の塊が幾つも出ました。これは、実はエコーでは確認出来なかったもう一つの受精卵が着床していて流産したと考えて良いのでしょうか?現在出血はありませんが、とても酷い出血でしたので、この先心拍を確認出来た胎芽に影響があるか心配です。

 ご妊娠おめでとうございます。妊娠初期は母体から胎児に酸素と栄養を授けるために必要な胎盤の元となる絨毛組織が形成されます。絨毛を形成する時期は組織がもろいため、そこに流入する毛細血管の一部が破たんして絨毛膜下血腫を形成することがあります。これが多くの妊娠初期の茶色い帯下や出血の原因となります。今回のご妊娠は1個の胚が着床し、もう1個は着床に至らなかったと考えますが、着床しなかった胚が原因で出血しているわけではありません。胎児の発育に影響する可能性は低いと思います。安静にして、経過を診ましょう。[2014年11月17日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:1回 体外受精:5回
 今回、体外受精5回目で無事着床し、HCGの値も上がっていましたが急に便秘になってしまいました。
 その結果、2日間差し込むような強い腹痛でうずくまることが度々あり、今にも出そうでトイレに駆け込むのにトイレに座ると出ないの繰り返しでした。病院から下剤をもらい飲みましたがそれも効かず、ひたすら水分をとったら便秘が解消されました。しかし、胚盤胞移植後10日目の尿検査で陰性となり、科学的流産してしまいました。
 いきむのは問題ないとの事ですが、強い痛みに何度も耐えたせいで流産してしまったのでしょうか?>

 便秘は流産の直接的原因とはなりません。
 ただし、便秘による強い腹痛や、強いストレスにより、体調の悪化があった場合は、無関係とは言いきれません。
 今後の対処法としては、脱水を防ぐこと、適度な下剤の服用を事前に心がけておくことが大切だと思います。
 また、流産の原因で一番大きく関与するのは、胚盤胞の状態であると考えますので、かかりつけの先生に胚の状態について、再度お聞きになってもよいかと思います。[2014年9月12日]
(産婦人科医:山口 貴史)
 年齢:41 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:回 体外受精:回
 先日、採卵16個のうち6個に顕微授精をしましたが、凍結保存できたのは1個のみでした。
 受精率が悪すぎるため、卵子の老化以外に私自身が染色体異常を持っている可能性があると言われました。もし異常があるとしても、それは健康面には問題ない異常とのことです。
 ネットで調べましたが、女性の染色体異常による受精障害の情報がありません。不育症の異常と同じことなのでしょうか?詳しく教えてください。

 41歳で卵が16個採れたということは、卵巣の反応として非常に良好であり、卵巣年齢がかなり若いということなので有利です。ただ、採卵した卵のうち6個は顕微授精をしたとありますが、これは受精したということでよろしいでしょうか。そうであれば、そのうち1個しか凍結できなかったとすると、卵の数の割には受精率が少し低いようですね。これはやはり卵の老化というのが大きな原因だと思います。卵の老化は決して異常ではありません。あなたの年齢であるならば閉経に向かって進んでいくことは、自然な現象ですので、卵子の質の低下は誰も避けることができません。ですから、決して染色体異常が起きているということではありません。ただし、受精卵の染色体異常の発生率が高くなることは考えられますが、これも生理的な現象とお考えください。
 これからの治療方法としては、あなた個人の染色体についてはまず心配ございません。大事なことは、質の高い卵子が今と同じくらい採れる排卵誘発法を見つけるということです。そのためには、月経3日目までの左右卵巣内の胞状卵胞の数と大きさ、E2・LH・FSHのホルモンの測定などが必要となります。[2014年7月2日]
(院長:田中 温)
年齢:31 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:3回 人工授精:回 体外受精:回
 今まで排卵誘発によるタイミング指導の治療を1年半行い、そのうち2回初期流産を経験しています。
 それから不妊専門の病院へ転院し、多嚢胞性卵巣症候群であることが分かり、排卵誘発と並行してグリコランなどを服用しての治療をしながら3周期目で妊娠、出産に至りました。現在2人目を希望し、前回と同じ治療を受けています。そして治療再開3周期目で3度目の初期流産をし、6週での完全流産でした。
 今までの初期流産は治療以前の事でしたので、卵子の状態が悪かったからだと認識していたのですが、やはり3度目となると原因は多嚢胞性卵巣症候群よりも不育ではないかと思うようになりました。
 医師に相談したのですが、「不育の疑いがあるのは初期流産を続けて2回以上繰り返す場合なので、今回の状態は当てはまらない。希望があれば検査は出来る。」という回答でした。
 そこで相談したいのですが、4回中3回流産するというのは、やはり妊娠を継続しにくい体質といえるのでしょうか。それとも多嚢胞性卵巣症候群による卵子の質の問題でしょうか。主人には、「一人子どもを授かっているのだから不育の検査までする必要はないんじゃないか。」と言われて、検査を受けるべきか悩んでいます。

 奥様がお子様を授かったように、多嚢胞性卵巣症候群であっても、排卵する卵子の質が問題となることはほとんどありません。
 ご指摘の通り、4回の妊娠のうち3回流産となっている場合は、不育症の精査を受けていただくことをお勧めします。抗リン脂質抗体、抗核抗体などの免疫検査、ご夫婦の染色体検査が主な項目となります。ご主人ともう一度相談されてはいかがでしょうか。[2014年1月31日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:38 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:5回 人工授精:17回 体外受精:1回
 現在、不妊治療歴5年です。AIH10回目で第一子を妊娠するも20週で陣痛が始まり原因不明の流産、それから4回妊娠するも初期流産でした。
 強い多嚢胞性卵巣症候群で、治療中はAIHと排卵のタイミングがほとんど合っていませんでした。生理3日目からフォリスチムを用いて卵を育て、その後ゴナトロピンを10000単位打ち、翌日AIHを行う治療法でしたが、AIHの次の日も排卵しておらず、追加でゴナトロピン10000単位打ったその翌日も排卵確認ができない、という状況が毎回続きました。AIHから排卵まで最短で3日で、ほとんどが4日以上かかりました。
 そのため、改善策として今月ラパロを受けました。術後、「両側卵巣に説明通りに穴を開けた」と言っていたのですが、何故か「片方の卵管も切除した」というのです。3ヶ月前の卵管造影検査では両卵管が通っていたのですが、「今回は子宮に圧をかけても片方の卵管が通ってなかったから切除した」と言われました。これまでの長い不妊治療期間で卵管を切除するような事は一切言ってなかったので、とてもショックです。
 卵管が詰まっていても、癒着がなく、子宮内膜症も無ければ、切除しなくても良かったのではないでしょうか?子宮外妊娠になったこともありません。かなり妊娠率が下がったような気がして、ラパロを受けたことを後悔しています。
 詰まった卵管を取ったことで、今後の不妊治療が優位になったり、妊娠しやすくなるのでしょうか?

 主治医の先生は、奥様の人工授精の回数が増えてきていること、年齢などを考慮したうえで体外受精へのステップアップを想定し、子宮外妊娠を起こす可能性のある卵管通過性が確認できなかった卵管の摘出を行ったものと推察しますが、それ以上のことは私たちにも分かりません。
 流産歴が5回ありますので、不育症の原因検索をされることをお勧めします。流産予防の方法が決まった後に体外受精を行うことで、流産する可能性が低くなると思います。[2014年1月31日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:1回
 36歳で自然妊娠して胎嚢まで確認できましたが、胎芽が確認できず手術となりました。その翌年、アンタゴニストで誘発して体外受精を行い、胚盤胞をホルモン補充周期に凍結胚移植して出産に至りました。体外受精の時にクラシエ柴苓湯を10週まで服用していました。
 39歳で2回自然妊娠しましたが、1回目は胎嚢を確認後に胎芽確認できず手術となり、2回目は胎芽5ミリで弱い心拍確認後に流産となりました。
 不育症の検査はしていないのですぐにでもと思っていますが、体外受精と自然妊娠では卵子の質が大きく変わるのでしょうか?何度自然妊娠しても流産に終わるのでしょうか?

 体外受精での妊娠と自然妊娠との間で卵子や受精卵の質にほとんど差はありませんが、年齢が上がるにつれて卵子の質が低下し流産する可能性が高まります。
 奥様のように月経が規則的で体外受精で妊娠し出産されていらっしゃる方は良好な卵子や受精卵が得られる可能性がありますので、体外受精で質の良い受精卵を2個以上凍結保存した後に自然周期で凍結融解胚移植を行うことをお勧めします。
 また、2回以上初期流産していらっしゃるので、治療を再開する前に不妊症スクリーニング検査とご夫婦の染色体検査を受けていただくことを合わせてお勧めします。[2013年12月21日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:28 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 妊娠11w5dにエコーで胎児を確認したところ、2.5ミリ程の頸部浮腫があると指摘されました。「3ミリ以上だと30%の確率でダウン症ですが、2.5ミリは歳相応です」と言われました。しかし、ネットで調べてみると、みなさん2ミリもないようです。やはりダウン症の確率が高いという事でしょうか?もしそうであれば、クアトロテストを行ったほうがいいでしょうか?
 次回の検診は4週間後です。せっかく出来た子供で、初産ということもあり不安です。

 頸部浮腫の存在のみでダウン症のリスクが増加するわけではありません。一般的に3mmだと、同年齢の方の3倍のリスクと言われていますが、それ以下であれば特に気にしなくて良いと思います。また、自分の場合で大変恐縮ですが、2mm前後であれば妊婦さんの不安が増大しますので、特に告げてはいません。どうにも気になるのであれば、NIPT検査(母体血液を用いて胎児の染色体を調べる遺伝学的検査で、非侵襲性であり正診率は95%と非常に高い)を受けてみてはいかがでしょう。担当の先生とよくご相談ください。[2013年11月30日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
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