回答一覧 - 漢方・鍼灸・民間療法 No.2 -
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:9回
 子宮外妊娠と卵管水腫で両卵管切除の手術を行ったところ、急激に冷え症になり、それ以後顕微授精をしてもなかなか結果が出ないためサンビーマを使い始めました。卵管切除後に急激に冷え症になったのは、何が原因なのでしょうか?
 また、ネットに「受精卵は温め過ぎるとのぼせて質が低下する。長風呂もサンビーマも駄目」と書いてありましたが、これは本当でしょうか?

 卵管水腫で両側卵管手術を行ったことと冷え症とは、因果関係は無いと思います。長風呂やサンビーマも全て科学的には因果関係は無いと思われます。[2012年2月15日]
(院長: 田中 温)
年齢:33 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:3回
 顕微授精(ICSI)の凍結胚移植が、次で4回目になります。鍼灸を行う場合、子宮の収縮等が考えられることから、移植前後には避けるべきでしょうか?また、移植に向けて努力する事は、何かありますでしょうか?

 鍼灸は何を目的にされているのでしょうか?普段から週1〜2回と疲労回復などのためにされているのでしょうか。
 つぼの刺激によっては子宮収縮を誘発し、着床の妨げになることもあります。やはり移植前後には鍼灸は避けた方がよいでしょう。 移植時には体調を整え、疲れを残さないよう規則正しい生活を心がけてください。 [2011年8月5日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:30 基礎体温:二相性ではない 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:1回
 両側卵管閉塞の為、今回初めて体外受精をしました。
 採卵時、大小あわせて30個以上の卵がありましたが、いざ採卵してみると採れた卵の全てが未成熟卵でした。生理周期は40日前後ですが、生理が何ヶ月も来ないということは今までにありません。しかし、基礎体温の高温期は短く、その期間はいつも10日あるかないかです。
 医師から多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と言われ、病院からグリスリンのサプリメントを紹介していただきました。PCOSに効果的とのことで一度試してみようと思うのですが、はっきりとしたデータがないのが心配です。
 グリスリンはマイタケから取れる成分なので安全だとは聞きましたが、飲んでいいものなのか不安になりご相談させて頂きました。このサプリメントを飲んだ結果、卵に異常がでるなどはないのでしょうか?

 近年、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が、グリスリンにより改善されるインスリンの働きと深い関係にある事が分かってきました。インスリンの働きが十分でないと糖尿病などの病気になりますが、PCOSもインスリン抵抗性が深く関わっているようです。
 日本で食料とされているサルノコシカケ科のキノコ・マイタケは、米国では薬用キノコとして知られています。マイタケ成分のグリスリンには血圧下降作用があり、動物実験からもインスリン抵抗性を改善している事が分かってきました。この事からもPCOSにも効果があると考えられ、臨床結果でも有意な改善が認められました。マイタケは一般食料であり、卵の異常の起こる可能性についての報告はないようです。[2011年6月15日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:44 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:10回
 私は両卵管閉塞で、主人は精液が少なく(量は通常の1/5)自然妊娠は無理と言われ、7年前に体外受精(IVF)で男の子を出産しました。 その後、体外受精、顕微授精を10回程おこないましたが、妊娠せず、最近では採れる卵数も3個前後と少なく、質も悪くて妊娠できずにいます。高齢、肥満ぎみ、冷え症な私に合った漢方を処方してもらって、セントマザーでの治療を考えていますが、遠方で仕事もしているので、来院は夏頃にと思っています。2点確認です。 1.漢方は、受診の何ヶ月前くらいから飲み始めたらよいのでしょうか(飲み始める時期に主人と二人で来院したいと思っています) 2.主人も漢方を飲んだ方がよいのでしょうか?

 年齢的に考えると、早めに服用する事をお勧めします。肥満気味、冷え症など、これは年齢とともにどうしても代謝が下がる傾向が出てきます。タンパク質、ミネラル、ビタミン、炭水化物などのバランスを考えて一日の食事を摂られることをお勧めします。これを機会に食生活を見直すのも良いと思います。乳製品、果物なども積極的に摂ることも大切です。
 また、1日のうち1度、意識をして筋肉を使い、体を動かすストレッチなどを毎日習慣づけることも大切です。体も心もアンチエイジングして下さい。 なお、ご主人ですが、一度精液検査を受けられてはいかがでしょうか。[2011年3月3日]
(薬剤師・カウンセラー)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 男性不妊で体外受精(IVF)をしています。私は多嚢胞性卵巣(PCO)ですが、他には異常はみつかっていません。
 毎回卵が多く、質が良い卵が採れないのでセントマザーで漢方(当帰芍薬散とその他2種類)を処方してもらいました。ただ、服用を始めてから28日前後と安定していた生理周期が35〜40日と遅れてくるようになりました。
 排卵も、これまでは12〜14日前後に確認できていたのですが、周期18日目に診てもらったところ、内膜は4.5mmで卵の育ちが悪く排卵が遅れるだろうと言われました。 これは漢方が効いていると考えてよいでしょうか?育ちが遅いと卵の質には影響しないでしょうか?

 多嚢胞性卵巣の方は、月経不順の方が多く、28日周期で順調であるということはいいことだと思います。
 また、この28日で12〜14日に排卵も起きているということで、漢方内服前の方がいい状態に思えます。今の漢方によって、月経周期が変わってきている可能性が高いと思われます。一旦中止してみて、今までのように順調になるようならば、今飲んでいる漢方の可能性が高いでしょう。卵の質を高めるという意味では、他の漢方に変えたりDHEAやビタミン剤などのサプリメントも有効なことがありますので、今一度相談されてみてはいかがでしょう。[2010年1月21日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:10回 体外受精:2回
 人工授精(AIH)を10回、体外受精(IVF)を2回行いましたが妊娠には至りません。 受精卵は胚盤胞までいき、グレードも良いと言われています。
そこで、次回の体外受精には「メラトニン」という薬を使ってみようと、主治医に言われました。インターネット等で自分なりに調べ、情報収集をしておりますが、メラトニンと不妊についての詳しい情報が得られません。メラトニンの不妊における効果、副作用を教えていただけませんか。

 メラトニンは脳の松果体というところで作られる睡眠を司るホルモンです。このホルモンの不妊に関係する研究の歴史は浅く、はっきりした事をあまり言えないのが現状です。メラトニンの抗酸化作用で卵の質を高めるという発表や逆に生殖機能を抑制するという報告もあります。通常量での使用では副作用はそれほど無いと考えられるので、試してみても良いかもしれません。しかし、個人的にはメラトニンは不妊にはそれ程関っていないものと考えています。[2010年2月3日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:4回 人工授精:4回 体外受精:8回
 Webサイトで、サン・ビーマーのことを知り、床に敷くタイプのサン・マットを購入しました。思った以上に効果があり、前回の採卵では3個の受精卵ができました。その後、胚移植の前後にも20分ずつサン・マットを使用しましたが、あまり温めすぎるのもよくないかと思い、その後は使用を止めました。
 残念ながら移植を3回行っても着床に至っておりませんが、サン・マットの使用と着床に関係はあるでしょうか。セントマザーでサン・ビーマー(もしくはサン・マット)を使った方の着床率などはよいのでしょうか?胚のグレード等はよく分からないのですが、ドクターからは分割の進んだ良い受精卵ですと説明を受けています。
 サン・マットが有効であれば、今後も続けたいと思うので、先生のご意見を聞かせてください。

 サン・マットは遠赤外線を応用した温熱治療器です。当院では着床率の改善に関して特に数値化しておりませんが、いくつかの学会報告があります。サン・マットを使用して卵の発育が良かったのなら、特に害はありませんので、移植時も使用を続けて構わないと思います。[2009年10月1日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:12回 人工授精:0回 体外受精:1回
 月経周期中に何回か分けて異なる漢方を飲み、妊娠しやすい体に改善する「周期療法」という方法があることを知りました。いろいろな漢方薬局で、この方法を取り入れて妊娠したという報告がされています。
 そこの情報で、妊娠しにくい例として、数パターンの基礎体温表が公開されているのですが、その中に「高温期と低温期の体温差が0.5℃以上あると、熱すぎて着床しにくい」という表がありました。
 西洋医学的にも、このような場合は着床しにくいと考えられるのでしょうか?
 この周期療法は、1周期につき2万円ほどかかり(2周期以上は続けてくださいと言われました)、決して安くはないので、試してみるかどうか迷っています。アドバイスをいただけると嬉しく思います。

 0.5℃以上あると着床しにくいというのは医学的には間違っていると思います。逆に0.5℃以上あることが正常な判断だと思います。排卵し、黄体が形成され、黄体ホルモンが分泌され血中のホルモン濃度が高くなることにより、基礎体温は0.5℃以上あがります。ですから、低温相と高温相の間が0.5℃以上あることが正常な黄体機能といえます。
 黄体機能は、基本的に、黄体から出る黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両方でコントロールされるものです。漢方薬で、同じような作用を効果的に持つものは殆どないと考えます。あくまでも漢方薬は二次的、補助的なものとお考え下さい。不妊症の治療をされている方は、藁をもすがる思いで、様々な治療(漢方薬やサプリメントなど)に妄信してしまう傾向があります。常に冷静な判断をされることを失わないよう、十分ご注意下さい。
 当院でも、漢方薬の専門家がおり、漢方薬をお出ししておりますが、上記のような点については十分に説明した上で処方させていただいております。[2008年11月15日]
(院長:田中温)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 今年の春、流産してしまいました。その後、ずっとほてりやめまいがあり、仕事も集中できない状態がつづきましたので、内科を受信しましたが、婦人科の診察をすすめられました。婦人科に行って、漢方薬(当期芍薬散)を飲むことになりましたが、調子がよくなったので途中で薬を止めてしまいました。お薬をやめて2ヶ月たってから、また同じ症状(めまいやほてり)が始まりました。子供もほしいのですが、この体のままなら無理でしょうか?再度、同じ漢方薬で治療する方がよいのかどうか教えて下さい。

 めまいやほてり等は流産によってホルモンバランスが崩れたせいかもしれません。
 当期芍薬散はそのようなバランスを整えたり、妊娠にも良い作用を持つと言われている代表的な漢方薬です。この漢方薬を続けて服用されてみてはいかがでしょう。そのうち、月経が元の状態に復帰するようになれば、妊娠にもつながってくると思います。漢方薬は長期服用可能ですし、西洋薬との併用に関しても安全性は高いです。[2008年1月3日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 5〜6年前より、腰の冷えがひどく、腹巻を2重3重にするほど腰が極度に冷えます。毎日の排便も「冷えて下痢」を繰り返しています。冷え方がひどいとき(特に生理中)に冷やすと、腹痛も激しくトイレで失神してしまうほどです。
 現在は、クロミフェン(3回目)を服用しており、前回はFSH、HCGを打ちましたが妊娠にいたりませんでした。病院から処方されたツムラの漢方は効かなかったので、漢方専門店に足を運んでみようとは思っています。やはり体質を改善しないと妊娠は無理でしょうか?どうすればよいでしょうか?

 女性は、腰の冷えを訴える方が以外に多いのです。不妊症の方には、その割合が多いように感じます。冷えの退室と不妊との明確な因果関係はないものの、このような体質を少しでも改善することで、妊娠率の向上をはかることはできるように思います。この場合、特に漢方薬は効果を発揮します。
 漢方も色々な成分や薬効がありますので、漢方専門医や薬局などで自分医あったものを見つけていただければと思います。その場合、子宮内膜症や骨盤内膜症が無いかどうかも確認しておくことが大事です。また、普段から体が冷えすぎないように、エアコンや食生活、着衣などにも気を配ることも必要です。あなたにとっての一番の体質改善は、妊娠・出産することですね。早めにしっかりと検査や治療を行い、早く妊娠にいたることが、あなたにとってすべてを解決することになると思います。漢方薬の処方は、当院も行っておりますので、もしもご希望であれば、おっしゃってください。詳細については、ホームページをご参照ください。[2007年8月17日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:1回
 初めての顕微授精(ICSI)にて桑実胚移植(1個)をしましたが、残念な結果となりました。凍結胚ができたので、次回はホルモン周期による凍結胚移植となります。少しでも着床を助けたいと思い、週に1度、針灸に通い始めました。鍼灸治療はいつまで続けてもよいでしょうか?

 鍼灸によって、どのような変化があるのでしょうか。体が楽になったり、体調が良くなっていますでしょうか。変化を感じておられないようであれば中止してもよいですし、調子が良いということであれば、胚移植まで続けられてもいいと思います。体のツボを刺激することは、色々な働きがあります。あるツボは、体調を整える一方、子宮収縮を起こす場合もあります。このような場合は、着床の妨げになるかもしれません。胚移植前には中止・お休みをすることも考えてみてはいかがでしょうか。[2007年8月2日]
(産婦人科医:永吉基)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:15回 人工授精:0回 体外受精:0回
 内服液のプラセンタ(ブタ等)について教えてください。薦めている病院もあるようですが、不妊に効果は期待されますか?

 プラセンタは、日本語で胎盤という意味です。胎盤は、胎児の栄養や発育を司る大事な臓器です。そのため、色々な栄養成分を持ち、内分泌作用や免疫作用などの様々な作用をもっています。しかし、これを注射や内服で投与して、すぐに人間に直接効果があるかは不明ですし、証明はできていません。特に、不妊に対しての効果は実証されていません。薬効として証明されているものではありませんので、一応サプリメントとして分類されていると考えてよいと思います。
 このようなはっきりとした効果が証明されていないものに頼るよりも、定められた検査や、効果が認められた医療を系統的に受けられた方が高い効果が得られるものと思います。[2007年8月17日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
 主人が男性不妊と診断されました。先生からは、重度ではないので、十分希望はありますよといわれましたが、とても落ち込んでいます。主人の気持ちを少しでも気を楽にしたいと思っています。漢方薬は有効でしょうか?

 漢方薬は男性不妊症に対し効果があります。但し、びっくりするほど良くなるような魔法の薬ではありません。その点はご理解しておいてください。また、漢方薬は非常に安全であるというイメージがありますが、決して万人にとって同じような効果があるわけではありません。ある人には効果があり、ある人にとってはかえって副作用が出る場合もありますので、十分なカウンセリングが必要です。[1周年特別企画 2006年12月20日]
(院長:田中温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:7回 体外受精:5回
 サンビーマーを体験しました。卵の質には劇的な効果があったとは思わなかったのですが、冷え性なので体を芯から温めてリラックスする点では、とても良かったと思います。
 説明にもあったように、採卵までしかしてないのですが、排卵後または移植後もサンビーマーを使ってもよいのでしょうか。冷え性で、いつもはカイロなどで冷えないように温めているのですが、じんわりと温まるサンビーマーをずっと使ってみたいと思っています。遠赤外線は受精卵にあまりいい影響は与えないのでしょうか。

 サンビーマーによる遠赤外線治療で、個人差はありますが、「冷え性が改善した」「排卵誘発剤の効果が上昇した」「子宮内膜の状態が改善した」「卵子の質が改善した」などの効果が認められています。すぐに効果があるようなものではありませんが、特に今のような寒い時期には心身を芯から温め、心を安らかにすることで、ホルモンバランスが安定する効果が期待できるでしょう。受精卵にも良い影響を与えることは可能だと思いますよ。[2007年1月5日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:4回
 妊娠反応を頂きました.今まで、栄養補助食品(マカ・クロレラ・ビタミン剤等)を飲んでおりましたが、これらは飲み続けて良いのでしょうか?やっとの思いで妊娠反応を頂いたので色々気になってしまいます。

 サプリメントは、葉酸などを含むビタミン剤や必要に応じてカルシウム剤などで十分だと思います。医師の指示なしに常用量を超える摂取はおすすめできません。
 サプリメントで流産を防ぐ目的としてはほとんど期待できないと思います。流産の原因は別のところにある場合が大半です。[2006年12月1日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
年齢:29 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:5回
 卵の質がとても悪く、ロング法で卵が10個くらいとれるのですが、卵の質が悪く、ほとんど分割せず、移植もできない状態です。移植できたとしても、3日目移植でたったの1個です。
 卵の質が良くなるということをどんどん試してみたいと思っています。そこで、サンビーマーを試してみたいのですが、私は、特に冷え性というわけではありませんが、サンビーマーを使うと卵の質は良くなるでしょうか。
 また、自宅から病院が遠く、サンビーマーのために通院することは難しい状況です。色々と調べてみたところ、サンマットというお腹に巻くタイプのものを見つけましたが、同じような効果を得られるでしょうか。

 サンビーマーは遠赤外線治療装置で、8〜15ミクロンの波長で皮下深部層の温度が上昇し、毛細血管まで拡張されます。そのため、血行の改善や血液の浄化、リンパ液の改善などにつながり、排卵の誘発や卵胞の発育を促す働きが考えられます。また、身体を芯から温め、心を安らかにすることで精神的なストレスと取り除くこともホルモンのバランスを整える効果につながると考えられます。また、月経痛や冷え性、便秘、痔、不眠症、排尿量の増加にも効果があるといわれています。
 上記のように卵の質の改善にもつながると考えています。試されてみてはいかがでしょうか。
 サンマットも同じ会社の製品ですので、上記のような効果が得られると思いますが、患部への巻き付けタイプと、部分的なものですので、購入されるならば、十分説明を聞かれたほうがいいと思います。[2006年11月16日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:2回 体外受精:0回
 卵巣機能がやや低下気味と判断されています。体外受精(IVF)にステップアップするのですが、少しでも良い卵ができるようにと色々調べています。アメリカの調査でDHEAを摂取した場合に卵の質が上がり、着床もしやすくなったという報告を読みました。DHEAについても他のサプリメント同様、あまり期待しないほうが良いのでしょうか。

 DHEAは、男性ホルモンの一種です。これを飲むことにより、卵巣の機能が低下した方に効果があるという報告がありますが、その後の調査では、あまり信頼性が無いといった報告も見受けられます。特に加齢による卵巣機能低下には効果が少ないようです。サプリメントに頼らず、あなたに最も適した排卵誘発法をみつけられる方がよいと思いますよ。[2006年8月1日]
(院長:田中温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:5回
 ひどい冷え性のため漢方を続けていたのですが、全く効果が出ないため鍼灸をやってみようと思っています。体外受精(IVF)で胚移植前後に鍼治療をすると効果があるとも聞いたのですが、実際のところどうなのでしょうか。リラックスのためにだけでもやってみようとも思っていたのですが、卵ができにくくなったり、移植した胚が子宮収縮で駄目になったりという逆効果が出ないのか心配です。いかがでしょうか。

 鍼灸治療が体外受精治療に効果を上げているという、直接の証拠や根拠(エビデンス)は今のところありませんが、漢方治療等では一定の効果も認められるため、間接的な効果も無いとはいえません。温泉やツボマッサージや気功等も含め、気分転換やリラックス効果が、女性ホルモンの効果を高めることは知られています。ご夫婦で旅行して妊娠することもよくあることです。
 鍼灸治療によって、卵ができにくくなったり、移植した胚が子宮収縮でだめになったりすることはありませんので、安心して鍼灸治療を受けられて良いのではないでしょうか。
 もし、それで妊娠に至ることができれば、すばらしいと思います。その時は是非教えてください。今後の参考にさせていただきます。まだまだこの分野は未知の領域が多いので、漢方の領域でも患者様に役立てるものが少しでも1つでも多くなることを願っています。[2006年7月1日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:32 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:2回
 卵子の質の向上がみられると、昨年アメリカの学会で発表されたというDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)について質問させて下さい。
 アメリカではアンチエイジングのサプリメントとして、薬局などで簡単に購入できるものらしいのですが、日本ではあまり馴染みが無く、私もつい最近、この名前を知ったばかりです。この薬を投与すると、投与前とでは卵の数については変わらないものの、質の向上が見られたということで、いつも数は十分(6〜11個)なのに、卵の質が悪い(分割スピードが遅い)私は、興味を持ちました。とはいえ、決して万人に効果があるものでは無い事は理解しています。DHEAは、どういったタイプの人に効果が期待できるのでしょうか?
 ちなみに、私は男性不妊で顕微授精(ICSI)を行っています。これまでに排卵誘発剤をかえてロングで2回、ETしましたが妊娠には至りませんでした。受精卵は2回とも3日目で2〜6分割にしかなりませんでした。

 DHEAは、昨年アメリカで話題となったようですが、実際的にはあまり効果がないというのが現状のようです。あなたのように卵の数がある程度採れる方の場合には、排卵誘発法を変えてみる必要があると思います。そのためには、月経初期(月経3日目あたり)の左右卵巣内の胞状卵胞(未成熟な卵胞)の数、大きさ、位置などを観察し、その結果より排卵誘発法を決める方法をお取り下さい。そうすることによって、質の高い卵子が採れれば、必ず妊娠するはずですよ。[2006年7月1日]
(院長:田中温)
年齢:28 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:数回 人工授精:回 体外受精:5回
 生理不順であったため、結婚後半年して婦人科を受診しました。多嚢胞性卵巣という診断で排卵誘発剤を内服し、タイミング法を行いましたが、妊娠にいたりませんでした。その後、卵管周囲が癒着(クラミジア)している事がわかり腹腔鏡にて手術を行いました。手術後3〜4ヵ月で元の状態に戻ったので、体外受精を2回行いましたが、うまくいかず、転院しました。転院後は、体外受精を3回行いました。初回は、ロング法で誘発して桑実胚の状態でAHAをして移植、2回目は、ロング法で誘発して採卵3日目に移植、3回目にはセトロタイドを使用して、胚盤胞移植(AHAも行う)をしました。そして、3回目で、ようやく妊娠することができました。
 しかし、妊娠判定から2〜3週間後の週末に水様の多量のオリモノがあり、出血が始まりました。翌日が休診日だったので、1日半待って受診しましたが、結果は流産となりました。もともと、丈夫な受精卵ではなかったのかもしれませんが、もっと早く病院に行くことができれば...という気がしています。その後、治療をする気になれず、1年程、病院からは遠ざかっています。
先日、インターネットでセントマザーが漢方治療もしていることを知り、受診してみたいと考えています。いつも体外受精の度に良い卵が少なかった私ですが、うまくいくでしょうか。また、前の病院は、ずっと受診していないので、行きにくいのですが、紹介状があった方がいいでしょうか?

 漢方治療は誰にでも効果があり、安全だというイメージがありますが、現実は違います。同じ薬剤でも、人によって効果が全く違うこともあります。ですから漢方薬を服用する場合には、必ず問診が必要です。当院では、体重、身長、体調など色々な点を総合的に判断して、一人一人に処方しております。漢方薬を服用することにより、卵巣の機能を高めることは可能です。しかし過度に期待はされないでください。あくまでも漢方薬は、補助的な治療だとお考え下さい。[2006年6月15日]
(院長:田中温)
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