2017年10月31日更新 回答一覧 No.1(1-7)
年齢:34 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 子宮内膜ポリープや筋腫を手術で取りのぞき、胚盤胞を3度移植しましたが一度も着床していません。
 現在通院している病院からは繰り返し体外受精するしかないと言われています。
 着床不全の検査など、何かできることはありますか?(2017年7月 第18回セミナーより)

 着床しない原因として考えられるのは
@ 受精卵・胚因子
A 黄体機能不全
子宮内膜を受精卵が着床しやすくするホルモンにプロゲステロンというホルモンがあります。このホルモンの状態がよくないと着床障害を起こす事があります。@に関してはかかりつけ医の先生の仰る通り確率の話になりますから、繰り返し移植するのがよろしいでしょう。黄体機能不全に関してはホルモン周期での胚移植をすることで改善が可能でしょう。
 以下がその他の代表的な着床障害ですが、
B 器質的障害(子宮内膜ポリープ、子宮粘膜下筋腫、子宮腺筋症、アッシャーマン症候群(子宮内腔の癒着)、卵管留水腫)
C 子宮奇形
D 免疫の異常
E 内分泌の異常
F 感染・炎症(子宮内膜症、子宮内フローラの乱れ)
などが考えられます。出来ることはたくさんありますので是非担当医と相談なさって下さい。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:43 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 転院してから受精率が極端に下がりました。しかし、採卵数は増えました。原因としてはどんなことが考えられますか?培養液があう、あわないというのはあるのでしょうか?
 また、腹腔鏡手術で卵管の癒着を剥離しましたが、性病等がない場合でも再度癒着が起こる可能性はありますか?(2017年7月 第18回セミナーより)

 採卵数が増えた理由として考えられるのは
 ・卵巣刺激法が異なる
 ・施設間で穿刺する対象となる卵胞の大きさが異なる
 ・技術の差
が挙げられます。
 受精率が下がった理由として考えられるのは
 ・加齢による卵の質の低下
 ・卵巣刺激法の違いによる卵の質の変化
 ・受精方法
 ・培養液も含めた環境の違い
などでしょうか。
 クラミジアを含めた性病は癒着を起こす原因の一つにすぎません。癒着というのは主に感染、炎症によって起こりますので再癒着する可能性はあります。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:27 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 精巣上体精子回収法後の治療は顕微授精のみですか?他の方法はありますか?
 また、双角子宮は流産しやすいと聞きましたが、やはり流産しやすいのですか?流産が続いた場合は治療をした方がよいのですか?(2017年7月 第18回セミナーより)

 外科手術によって回収された精子は一般的に運動率が低いです。また治療のため凍結、解凍する必要がありますので更に運動率は低下します。そのような場合は顕微授精が望ましいです。
 子宮奇形については解剖学的にはアメリカ生殖医学会(ASRM)が1988年に提唱したものが最も広く利用されて来ましたが、2013年には欧州生殖医学会(ESHRE)、欧州婦人科内視鏡学会(ESGE)の合同グループが新しい分類を提唱しております。そこでは双角子宮と中隔子宮の鑑別が明記されています。子宮奇形は流産や早産に関してリスクが高いという報告は多く、双角子宮に関して、初期流産の相対危険度は2.32、中隔子宮では2.65とVenetisらが2014年に報告しています。しかし、必ず流早産するわけではありませんので過度な心配はなさらないで下さい。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:30 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 初めて妊娠をした時に流産を経験しました。その後、柴苓湯を処方されましたが、服用した後から膀胱炎のような症状が出たために中止となりました。柴苓湯という漢方薬は流産予防になるのでしょうか?流産予防になるのであればまた服用してみたいと思っています。(2017年7月 第18回セミナーより)

 柴苓湯は小柴胡湯に五苓散を加えたものです。江戸時代から安胎薬として用いられていた黄苓を含んでおり、産婦人科領域では切迫流産、切迫早産や不育症に対してよく用いられます。漢方治療といった東洋医学は度々西洋医学の代替、補助として用いられます。流産の原因は多岐にわたりますが、初期流産の原因はほとんどが胎児の染色体異常です。内服することは手助けにはなりますが、絶対に流産を防ぐことができるわけではないことはご注意下さい。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:34 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 夫がクラインフェルターで、ホルモン値は、FSH:36.2、テストステロン:162です。
 TESEが行えるかどうかの診断は、どのような検査がありますか?検査結果によっては TESEが行えない場合がありますか?また、TESEを行ったらホルモンを投与し続けなければいけませんか?その場合、健康への影響はありますか?(2017年7月 第18回セミナーより)

 無精子症は大きく閉塞性と非閉塞性に分類されます。手術の適応については内分泌検査(LH、FSH、テストステロン、プロラクチンなど)を行います。FH、LHといった性腺刺激ホルモンが高い場合は非閉塞性無精子症を強く疑いますので、精巣生検の適応になります。手術時はテストステロンの低下を防ぐために、採取する精巣組織の量は可能な限り少なくしております。手術用顕微鏡を用いて行うMicro-TESEが近年は標準治療となっておりまして、より選択的に精巣組織を採取し精子採取率の改善が可能になっております。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:32 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 夫29歳、妻34歳の時に1回目の顕微授精を行った際、妊娠はしましたが初期流産となりました。子宮内膜の厚さは11mmで、受精卵の状態もよかったそうです。流産した後も卵は採れて受精卵はできるのですが、妊娠まで至りません。移植2回目以降は子宮内膜が7〜8mmとうすくなり、その後4年間で6回以上グレードが良い胚を移植しましたが妊娠しません。流産した影響があるのでしょうか?内膜を厚くするために運動・食事などに気を使ってはいるのですが、効果が出ません。(2017年7月 第18回セミナーより)

 一般的に着床に適した子宮内膜は8〜10mmと言われています。子宮内膜は女性ホルモン(エストロゲン及びフ?ロケ?ステロン)の標的組織て?あり、適切なホルモンの補充か?着床率の向上に重要て?す。移植方法はどのような方法でしょうか。なかなか内膜が厚くならない場合はホルモン補充周期での胚移植をおすすめしています。また、近年エンブリオグルーといった培養液を使用すると着床率が有意に上がるという報告も多くされています。使用しても良いかもしれません。
 運動や食事についてですが、適度な運動や規則正しいバランスのとれた食生活を心がけていただくことはとても大切です。是非継続なさって下さい。加えて漢方薬は古くから伝統的に不妊症や不育症に使用されていますので、着床の手助けとして内服を検討されてもよいでしょう。また流産が身体に与える影響についてですが、ほとんどの場合一過性であるため、現時点での内膜を薄くしている原因とは考えにくいかと思います。良好胚移植が6回以上着床しないとなりますと着床障害の精密検査をすすめてもよろしいかと思います。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
年齢:45 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 以前、イギリスのみで認可されている卵子の核を若い卵子に移植する方法を伺いました。そのときはまだ日本では認可されていませんでしたが、進展はありましたでしょうか?(2017年7月 第18回セミナーより)

 卵細胞質置換によって妊娠率、出産率が高くなることは既に動物実験で証明されております。そこで当院でも日本産科婦人科学会の承認のもとに基礎研究を行っております。その結果、胚発生率が有意に高くなることが認められましたが、臨床応用されるまでには至っておりません。[2017年10月31日]
(産婦人科医:市山 卓彦)
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