回答一覧 妊娠するには・妊娠のしくみ No.10 -
年齢:36 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 22歳頃にバセドウ病が発覚し、1人目妊娠時及び出産時に一時的に悪化したものの、液体のメルカゾールを服用し、半年以上安定しています。現在2人目を希望し、4ヶ月程前から避妊せずに性交渉を行っています。
 34歳の時に1人目を出産しましたが、特に計算もせずに自然妊娠したため基礎体温をこれまでつけたことがありませんでした。そのため、ネットで見つけた排卵予想日のサイトによって最終生理開始日から計算する排卵予想日及びその前後に性交渉を行ってきましたが、3ヶ月試みたものの妊娠に至りませんでした。そこで、基礎体温を測り始め、排卵検査薬を購入し商品指定日より連日検査していますが、今回の排卵予想日後は体温の上昇もなく検査薬も陽性になりませんでした。生理は、1人目の卒乳から3ヶ月ほどたった頃から再開し、毎月28日の安定周期です。1人目の出産以前も28日の安定周期で生理痛もほとんど経験したことがありません。仕事上ストレスが多い環境ですが、食生活はバランスを配慮して安定している方ですし、性格的にもストレスを感じにくいタイプです。
 まだ基礎体温や排卵検査薬を1周期しか試みていない状況での質問で恐縮ですが、早期の妊娠を希望しているため、病院に通院すべきか悩んでいます。生理が毎月安定していても無排卵ということがあるのでしょうか。その場合、バセドウ病の影響は否定できないのでしょうか。

 バセドウ病が安定しているようですので、甲状腺についてはコントロールできていると思われます。もちろん治療中の妊娠も可能です。
 基礎体温を測り始めると、高温期がなく排卵検査薬でも反応がなかったということですので、その周期は無排卵周期であったのでしょう。無排卵周期は正常な人でも見られることがありますので、もう少し体温をつけてみてください。[2011年12月17日]
(産婦人科医: 山本 正孝)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:7回 体外受精:3回 
 5年前に子宮筋腫と内膜症を腹腔鏡手術で治療してから、子宮に水が溜まるようになりました。排卵時期になると水は引きますが、人工授精(AIH)や体外受精(IVF)での胚移植の時には水を抜いてもらっています。手術後はタイミング、人工授精をして、現在はロング法で体外受精をおこなっていますが、未だ出産には至っていません。2年前に人工授精で一度妊娠した時は流産し、掻爬手術をしました。
 体外受精ではグレードの良い胚盤砲を移植しても着床しません。先生はおそらく水が原因といわれますが、それについての積極的治療はしていません。何か良い方法はありますか?

 確かに移植日に子宮内に水が溜まると着床障害を起こします。その原因の検索も含めてポリープや筋腫の確認のためにも子宮鏡検査をしてみる事や、もう一度内膜の組織検査や、月経周期の何日目かを調べる日付診の為に試験掻爬を行ってみては如何でしょうか。
 常時排卵前後に子宮腔内に水が貯留するようであれば、手術の影響が考えられます。これに対しては全胚凍結し、ホルモン剤で内膜を厚くして移植する方法がいいと思います。[2011年11月22日]
(産婦人科医: 山本 正孝)
治年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:4回 体外受精:1回
 初めて体外受精(IVF)にステップアップしました。誘発初日の生理3日目になっても高温期のまま体温が下がらず、不安に思い看護婦さんに相談しましたが、妊娠尿検査マイナスのため、ウルトラショート法、HMG、ナファレリールで誘発を開始しました。生理7日目(誘発5日目)に行った採血の結果、P4の値が5.0と非常に高く「良い卵が採れないか、もし採れても着床しないかも」と言われ、誘発途中にキャンセルを勧められました。どうやら、前周期にクロミッドでの誘発で排卵しなかった卵胞が黄体化していたようです。おそらく、今回の誘発を始めた時点でP4値は高かったのではないかと思います。しかし、すでに卵胞が10個以上できているのを内診で見ている私は、途中でキャンセルすることができず、誘発を続けました。その後P4は2.0⇒1.5⇒1.1と下がって行き、生理15日目に採卵(14個)⇒受精(1個)⇒同周期に6分割のグレード1を移植しました。
 今回1つしか受精しなかったのは、P4が高かったことが関係しているのでしょうか?もしこのまま着床がうまくいって妊娠できた場合、このようなP4の値で誘発を開始してできた卵でも妊娠を継続することができるのでしょうか?
 また、良くない卵で妊娠した場合、胎児にも影響するのでしょうか?とても心配です。

 P4は黄体ホルモンなので、着床準備を整えるために数値を知るのは有意だと思いますが、受精と関係性があるとは思えません。そのため、当院ではP4値は体外受精(IVF)を開始する時ではなく、移植後に測定するようにしています。採卵前に計測されたP4ならば、妊娠継続に影響を及ぼすかどうかがまで分かる結果は得られないでしょう。
 「良くない卵」が2分割のような発育していない卵を指すのであれば、異常児との関係性はないと思います。当院で初期胚を移植して妊娠した症例は多いですが、異常児も多いといったことはありません。もし染色体異常などの「良くない卵」を指すのであれば、胎児への影響は多少考えられます。 [2011年10月4日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:7回 人工授精:1回 体外受精:回
 30歳のときに一人目を自然妊娠し、その後二人目がなかなかできず、不妊治療をはじめました。
 検査で子宮内ポリープがみつかり、内視鏡下で切除しました。卵管造影検査でも問題なく、その後タイミング療法でH22年1月ごろに自然妊娠しましたが6週目で流産し、その後1年以上経ちますが妊娠にいたっていません。
 流産後は排卵日を整えるために、毎周期クロミッドを半錠内服し、タイミングを行ってきましたが、妊娠しないので、今回生理16日目で初めて人工授精をしました。治療の際のエコーでは、2つの卵胞が排卵前であることが確認できていました。
 今回の人工授精の後、翌日の夕方から腹痛が始まり、動けないほど痛くて腹膜刺激症状もありました。前の周期で排卵日ぐらいにかなりの腹痛があり2日ほど痛みで動けなかったので今回も排卵痛かと思っていましたが、歩くこともできなかった為、翌々日に血液検査とエコー診察を受けました。血液検査は血算のみで白血球が9000、エコー状では排卵に伴って出血が少しあるものの病的ではないとのことで、医師からは「この数値では感染症ではないので、排卵にともなって癒着があったり腹膜を刺激しているだけでしょう。念のため抗生剤と鎮痛剤を飲んでください。」と言われただけでした。しかし、その後も腹痛は治まらず、その後3日間(金〜日)抗生剤と鎮痛剤を内服し、ずっと寝込んでやっと少し痛みがとれた状態でした。そして、4日目(月曜)に別の病院で採血したところ、白血球が4500、CRPが5.1もありました。
 今回のこの症状は、人工授精に伴う骨盤内腹膜炎だったのでしょうか?それとも排卵の出血なのでしょうか?もしも排卵の出血だった場合、ここまで腹痛がくることがあるのでしょうか?
 腹膜炎というのであれば抗生剤(フロモックス)の内服だけで、はたして治まるのかと疑問に思いますし、逆に排卵による刺激症状でそんなに炎症所見があがるのか?とも思います。もし前回も今回も、なにかしらの影響で排卵日に腹膜刺激症状があったということなら、また次もあの激痛に耐えなければならないのかという恐怖がありますし、繰り返すと必ず癒着し、ますます不妊になってしまうので、かなり不安です。対処法はないでしょうか。

 人工授精後の腹痛ということですが、実際にその場に立ち会ったわけではありませんので、はっきりとは言えませんが、同時に排卵の時期でもあり、排卵に伴う症状の可能性も充分にあります。排卵に伴う症状として卵巣出血があります。卵巣出血を起こしますと、卵巣内に大きな血腫ができ、一週間ぐらいの腹痛を伴いますが、自然に治癒します。
 あなたの場合、近医にて白血球9000とあまり上昇はなく、感染症ではないであろうとのことでした。発熱も無いようですので、一番には卵管出血が考えられると思います。念のための抗生物質の投与は理にかなっていますし、卵巣出血でも大きなものではかなりの痛みの期間を要しますので、炎症反応のCRP5.1の上昇も理解できます。また毎回同じことが繰り返される心配はないと思います。症状は個人で違いますので、出来るだけその度毎の治療で確認するのが良いと思います。[2011年7月15日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:42 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:2回 人工授精:回 体外受精:2回
 これまで、hMG+スプレキュアで2回採卵しましたが、妊娠には至っておりません。
 体外受精(IVF)を2回してからは、卵の発育不良で採卵できなかったり、クロミッド+FSHでも、1個しか卵胞ができないという状況です。1年前にはクロミッドで3〜5個卵胞ができていました。
 卵管は左が閉塞していますが、卵胞ができるのはいつも左の卵巣です。片方の卵巣しか卵胞が育たないということは一般的なのでしょうか。卵管閉塞と採卵出来ないことには関係がありますか。またこのような状態を改善する治療法はあるのでしょうか。

 卵胞が出来ないとのことですが、卵管閉鎖と卵巣の働きとは関係がありません。卵胞ができるのは、その時のいろいろな条件によります。右ばかり、左ばかり、またその時々で右だったり、左だったりもします。片方の卵巣しか反応しないということも、特に異常とはいえません。卵管閉鎖と、採卵の出来る、出来ないとも関係はありませんので、体外受精(IVF)に関しては、どちらの卵巣からの排卵でも問題ありません。[2011年7月15日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:32 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:10回 人工授精:2回 体外受精:回
 多嚢胞性卵巣(PCO)と診断され5年の不妊治療の末、第一子を授かりました。10ヶ月で授乳をやめ、1才を迎える頃からニ人目の事を考え、病院から処方された薬で生理を再開させました。現在タイミング療法でクロミッド(2錠/日×5日間)を服用しています。
 しかし、一周期目は卵胞ができず、ニ周期目も卵胞が育っていませんでした。クロミッドを追加で服用することになりましたが、一人目の治療のときには卵胞ができないことは一度もありませんでした。産後、更に子どもができにくい体質になってしまったのでしょうか?生理の自然再開を待たず薬で無理やり再開させたのが原因でしょうか?

 卵巣の働きは、いろいろな要因によって影響を受けます。一人目はすぐにできたのに、二人目がなかなかできないといった相談もよく耳にします。卵巣から分泌されるホルモン量の回復や乳汁分泌ホルモンの影響、子育てによる生活の変化などが要因として考えられます。卵胞ができない、育たないということもそれらの要因によって影響を受けたことの一つだと思えますので、産後さらに子供ができにくい体質になったということではないと思います。二人目が早く欲しくて、早めに治療を始めるケースも多いです。治療の反応には違いがありますので、薬で生理を再開させたことが原因だとは思われません。排卵誘発法を変えたり、HCGの注射を追加するなどの対応をしてみてはいかがでしょうか。[2011年7月2日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:40 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不明 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:25回
 22歳で結婚し、子宮外妊娠になりました。その後、卵管がないため体外受精(IVF)を25回以上してきました。そのせいもあってか、医師からは「卵巣機能も低下気味で、早発閉経かも知れません」と言われ、現在も60日以上生理がきていません。
 早発閉経だとすると、卵巣機能の再生は難しいのでしょうか?生理がきたら、また体外受精にトライしたいと思っています。なにか対処方法はないでしょうか?

 もともと卵巣には100万個近い原子卵胞を持っており、年齢を重ねたとしても、まだまだ数万個の原子卵胞は残っています。体外受精の回数が多いとはいえ、採卵数はわずかなものです。卵巣機能はそれぞれの個人差がありホルモン量にも違いがあります。カウフマン療法などもう一度卵胞ホルモン、黄体ホルモンの基本的な投与で卵巣の機能を整え、排卵誘発を試みてはいかがでしょうか。[2011年7月2日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:28 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:3回
 現在、セントマザーへの転院を考えています。
 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で無排卵・無月経の為、FSH低量を使用し体外受精(IVF)をしました。3回ともFSH製剤を、多い時で125単位、誘発周期全体では約1000単位ぐらいを注射し、すべて卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりました。HCGは5000単位で、採卵数は5〜20個です。クロミッド・メトフォルミンでは全く排卵せず、アンタゴニスト法はやってみた事がありません。
 OHSSは3回とも白血球15000・ヘマトクリット41%・卵巣の腫れ8cmぐらいで、いずれも入院・点滴はしていません。今の病院では胚盤胞を凍結し、OHSSが落ち着くまで週2回ぐらい卵巣の腫れ・腹水のチェックと血液検査をしていましたが、セントマザーではどのようなフォローをして頂けるのでしょうか?
 転院した場合、遠方のため新幹線での通院となるので、週2回も北九州まで通うことは難しいです。入院するまでに至らない場合では、卵胞モニターのように地元の病院で診察を受けるようになるのでしょうか。

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵誘発は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)がほぼ必発ですから行う際に苦慮します。当院では前周期ないし前周期の1〜2ヶ月前からホルモン剤を内服し、胞状卵胞の数を減らし、均一化してLong法または、GnRHアンタゴニスト法で採卵にもっていきます。OHSSが予想される場合は全胚凍結とし、1〜2周期お休みして、ホルモン補充周期で凍結胚移植を行います。OHSSを起こさなければ地元でみていただきますが、OHSSが中等度以上の場合は入院の可能性もあります。入院といっても、移植をしなければ10日程で生理はきますので、よほど重度のOHSSでない限り長期入院にはなりません。[2011年7月2日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:38 基礎体温:二相性ではない 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:回 体外受精:回
 第2子目を授かりたいと思っています。第1子は、すぐに授かり問題なく出産しましたが、今回、年齢のこともあり2子目をタイミング療法で望んでいます。
 計4回タイミングを図っていますが、前回までは、経膣エコーでみるときれいな円形の卵でしたが、今回は楕円形の卵が確認されました。そのままタイミングを図り、生理予定日2日が過ぎても、高温期が保てているので妊娠したかな・・・・と思っています。
 妊娠しているならばとても嬉しいのですが、受精前の卵が楕円であったことで、今後の妊娠経過や胎児によくない影響があるのではないかと心配になってきました。卵が楕円形の状態で受精したことによって、妊娠経過および胎児に異常は生じるのでしょうか。

 卵胞の形は千差万別で、楕円形だからといって卵の質が落ちるような事は無いと思います。ただし、卵巣嚢腫などが合併している場合や遺残卵胞がある場合は正常卵胞と見間違える事があります。
 やはり月経3〜4日目にしっかり診察を受けて、胞状卵胞数や嚢腫の有無を確認する事が大事だと思います。[2011年7月2日]
(産婦人科医:岡田 潤幸)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:1回 体外受精:3回
 海外で体外受精をしていますが卵が多く採れません。
 前回もFSH450単位を11日連続で打ちましたが採れた卵は4個のみでした。採卵前のE2値が2800だったのですが、この数値で4個しか採れなかったことについて、どのような原因が考えられますか?

 採れた卵が4個ということですが、これはできた卵が数多くあってそのうち採れた卵が4個なのでしょうか、それともできた卵は5〜6個で4個採れたのか、どちらでしょうか。E2値が2800とのことからすると、卵は10個以上できていたのでしょうか。E2値が2800まで上昇するということは、FSH450×11単位ですから、相当量の排卵誘発剤を使用していると思われます。この方法以外でこれまでに卵はできなかったのでしょうか。
 一番の原因として、年齢とともに卵の成長が遅くなっていることと質の低下が考えられます。卵の個数を増やすよりも1個1個の質のほうが大切ですから、低刺激での排卵誘発法に変えられることも1つの方法だと思います。[2011年7月2日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:4回
 体外受精(IVF)を2回行い、現在妊娠8ヶ月です。まだ出産していませんが、自分の年齢を考え、第2子の治療のことも考えています。第1子が1歳になり断乳した後、生理が2回来て基礎体温が二相性になっていれば卵を戻せると聞きました。母乳が出ない場合はミルクになると思うのですが、その場合は生理が2回来て、基礎体温が二相性になっていれば、卵を戻せるのでしょうか?

 あなたの考えていらっしゃる通り、母乳を出すホルモンの影響で排卵が抑制されますので、断乳後、生理が2回来て基礎体温が二相性になっていれば、排卵周期が戻ってきたと考えて構いません。母乳が出なくてミルクの場合も同じだと考えて良いでしょう。[2011年6月15日]
(産婦人科医:山本 正孝)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:0回 体外受精:8回
 不妊治療歴6年目になります(転院もしました)。膠原病もあり抗核抗体が高く「サイレイトウ、バファリン」を処方され半年以上飲んでいます。
 採卵を8回、胚移植は(新鮮卵、凍結卵を含め)12回ぐらいしています。胚盤胞を凍結胚移植し、アシステッドハッチング、シート法等、施設でできること全てを行っていますが1度も着床したことがありません。
 担当医師より「なぜ1度も着床しないのか?卵も良いのが採れているのに・・・。子宮内膜にちょっと傷を付けると着床しやすくなることがある」と言われました。少しでも確率が上がればという思いで、担当医師から言われた方法をやってみることにしました。凍結胚移植する1ヶ月前(前周期の生理21日目)に施術するそうなのですが、これは本当に効果があるのでしょうか?

 子宮内膜に傷をつけることで着床率が高くなるということの科学的な根拠はないと思います。やはり最終的には、胚の質が全てではないでしょうか。[2011年5月9日]
(院長:田中温)
年齢:40 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:5回
 不妊治療を6年続けています。FSHは高く(20〜50)、AMHは1以下と言われています。
 昨年1度だけ卵胞が育ちましたが、その1度きりで全く育ちません。生理後の卵胞チェックでも見えることもなく、色々試みるもE2が上がらずに結局刺激しても育たないという状況です。
 この先どうすれば良いのか悩んでいます。

 この状態は早発閉経と考えられます。一般的には、卵子の提供が必要となります。しかし日本ではまだ卵子提供は広く認められておりませんので、カウフマン療法を繰り返し卵巣機能の回復を期待する方法が最も有効かと思われますが、妊娠実現の可能性は非常に低いものとご理解されてください。[2011年4月18日]
(院長:田中 温)
年齢:32 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:4回 人工授精:回 体外受精:回
 1年くらい前から、生理3日目から急激に経血量が減り、3日間でほとんど終わってしまうようになりました。
 生理痛、冷え症、下痢、顔がほてるなどの症状があって漢方を処方してもらっていますが、老化しているのでしょうか?生理の血が以前よりかなり減りましたが妊娠に影響があるのでしょうか?

 あなたがおっしゃる症状は、一見して更年期症状のように見えますが、基礎体温が二相性で月経は周期的ですので、原因は他にあると思います。もし閉経しているのであれば、基礎体温が一相性で月経が不規則となります。内科で早く調べてみていただいてはどうでしょうか。[2011年4月4日]
(院長:田中 温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 なかなか子供が授からず、2回の流産で血液検査を受けたところ、私に染色体異常が見つかりました。12番目染色体の逆位inv(12)(p13q24.1)との結果です。幸い3回目の妊娠で、無事に男児を出産でき、現在は2歳になりとても元気です。
 私の染色体逆位の結果を聞いた時は、頭が真っ白になり落胆しましたが、仕方ないことだと思うようにしましたが。ただ、息子のことが心配です。インターネットで12番目の逆位では、成長段階で背が伸びすぎて、寿命が短いと書かれていました。海外の例では、生まれた時は体重・身長ともに標準なのに、成長が早く20代で220cmで死亡などと書かれていました。そういえば息子も標準で生まれた時は3150g、52cmと少し身長が高く2歳で90cmまで身長が伸びて常に成長曲線の一番上でした。また、首座り、なん語、伝い歩き、2文語など、普通より成長が少し早かったです。
 最初は何も思わなかったのですが、インターネットで12番目逆位のことを知ってしまい、同じ傾向なのではないかと不安になりました。まだ、息子の染色体異常は検査していませんが、1/4の確12逆位を持っているかもしれません。今後、どのようにしていけばよいのでしょうか。

 あなたの場合は、逆位でも腕間逆位と言い、腕内逆位よりも症状は少し重くなる可能性がありますが、12番染色体逆位が保因者から染色体異常が発生する場合は、不均衡転座と同じような状態となります。すなわち12番の染色体の一部が欠損したり増えたりする症状です。
 私の調べた限りでは、それほど重篤な合併症の報告はありませんでしたが、あなたのこの情報はどこから得られたのでしょうか。詳しく教えていただけないでしょうか。[2011年3月3日]
(院長:田中 温)
年齢:42 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:11回 人工授精:0回 体外受精:0回
 二人目不妊で1年前からタイミング療法をしています。しかし、昨年末に生理があって以来2ヶ月間とまっていて、期待しましたが妊娠はしておらず、生理をおこす薬を処方してもらいました。
 生理3日目にFSH値、5日目に卵胞チェックをしたところ、卵胞がなくFHSも高く、閉経しかけていると説明をうけました。もともと、年齢的なこともあり、不妊治療もあと数ヶ月かなと主人とも話しており、人工授精(AIH)などは考えていません。主治医からは、引き続き治療を希望するならこれまでとは違う方法、妊娠を希望しない場合は更年期の治療をすると言われました。
 今は妊娠できないことより、閉経のことがショックです。昨年は順調にきていたのに、突然閉経になってしまうものなのでしょうか?更年期の治療とは女性ホルモン補充ということでしょうか。更年期の治療は必ずした方がいいのでしょうか?食事や生活習慣等で改善できないものでしょうか?

 女性は、加齢とともに卵巣の機能が低下するのは、異常なことでなく生理的な現象ですので、ある程度は避けられないことだとご理解されてください。あくまでも1回の血液検査での結果です。ホルモンの値が閉経に近づいている事と閉経が実際に近づいている事は別のこととお考えください。まずは基礎体温をつけてみてください。規則正しく二相性になっているようであれば、当分の間、卵巣の機能は正常に働いていると考えて大丈夫でしょう。ただし、この卵巣の機能が正常に働いている事と、妊娠能力が高いということとは一致しない場合もあります。
 もし、挙児をご希望の場合には積極的な治療に入られることをお勧めいたします。日本人の閉経年齢は47〜48歳と言われており、個人差が多少ありますので少し早めに閉経が始まっているでしょう。それは異常な病的なことでは無いと考えます。急激に卵胞ホルモンが低下することにより、更年期症状が出てくる場合もありますので、ホルモン療法をされることをお勧めいたします。[2011年3月3日]
(院長:田中 温)
年齢:28 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 不妊治療を始めて3年です。 月経は規則的ですが、周期が24〜26日と短め、排卵はいつも周期12日前後です。「排卵が周期12日以内の人は卵が成熟しておらず、これまでに妊娠した人はいない。たとえ妊娠したとしても流産する」と不妊関係の本で読んだことがあるのですが、これは本当でしょうか?
 主治医は気にしなくてもいいといいますが、今まで一度も陽性反応がでたことがなく、卵の質が悪いのではと心配です。ツムラ当帰芍薬散やウンケイトウも試してみたところ、周期は30〜39日位に伸びますが、卵の育ちが悪くなり中止になりました。何か良い治療法はないでしょうか。

 月経が24〜26日と短めでも、ちゃんと排卵し、黄体ホルモンが上がっていれば大丈夫です。特に排卵後10日間あれば、着床は大丈夫です。着床は排卵後1週間以内で行われますので、極端にいえば7日以上あれば大丈夫ということになります。ただ、短い(10日を切るような)場合には、黄体ホルモンの補充が必要だと思います。[2011年2月17日]
(院長:田中 温)
年齢:36 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回 治療施設:
 体外受精(IVF)を検討しています。ある本に、アメリカでは1970年代にプロゲステロンとエストロゲンが流産防止に使われていたが、現在は安全性に問題があるとして、使用を禁止していると書いてありました。プロゲステロンとエストロゲンを投与した場合、男児だと女の子らしい柔弱な子が生まれると書いてありましたが、投与をしても大丈夫なのでしょうか。 また、薬の効用で、プロゲデポーは先天性異常児の発生率が有意に増加するとありますが、あまり使用しないほうがいいのでしょうか。

 以前、流産予防に黄体ホルモンや卵胞ホルモンを多量に使った時代があります。その影響として、胎児の奇形の発生が高くなるということがありましたが、現在、黄体ホルモンと卵胞ホルモンを流産予防として多量に使うということはほとんどされておりません。現在使用されているホルモンの使用は短期間で少量であり、妊娠する前の黄体機能補助がほとんどですので、心配ないと思います。[2011年2月4日]
(院長:田中 温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:1回
 ロング法での採卵で9個、クロミフェン採卵で4個の卵子を採取することができました。次回はクロミフェンでの採卵を予定しています。
 元々チョコ持ちのため生理痛はひどい方でしたが、採卵を始めたころから生理痛がひどくなり、出血量が増えたり、鎮痛剤が効かなかったり、痛みが1週間続いたりと悪化しています。採卵を繰り返すとこのような症状が出るのでしょか?特に、鎮痛剤が効かない時は、引っ張られるような痛みで、立ち上がる、横になる、座る、寝返りなどの体勢をかえた時に急激に痛みが増します。しばらくすると徐々におさまりますが、痛みが完全に消えることはありません。生理後でも、お腹にガスが溜まってくると同じような痛みが腹部に走ります。採卵とは関係なく別の病気なども考えられるのでしょうか?どうすればよいでしょうか?

 今回の採卵で、卵胞が今までより多数発育した卵の症状によって痛みを感じているものと思います。ひどくなった症状は卵巣が元に戻るにつれ徐々に軽減していくと思われます。ただ、チョコレートのう腫の症状は継続すると思いますし、徐々に増強する可能性もあります。しかし、卵はかなりの個数が採れていますので、卵巣機能は十分にあると思われます。なるべく早く妊娠、出産されるように治療をすすめていかれるといいと思います。[2011年2月4日]
(院長:田中 温)
年齢:34 基礎体温: 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:6回 体外受精:7回
 色々な誘発方法で採卵をしても採れる卵の数は少なく、7回採卵して移植できたのは4回のみです。移植した卵は4分割〜胚盤胞と様々ですが全て陰性でした。AMHの値は5という結果でした。
 医師には良い卵が採れるまで根気よく頑張ろうと言われましたが、同じ治療を続けても、よい結果が出る可能性が少ないことを考えると、どうしたらよいのか分かりません。AMH値が低いということは、早期閉経になる可能性が高いということでしょうか。どうしても子供が欲しいのですが、このまま早期閉経してしまうのではないかと不安です。海外で卵子提供を受けて治療する場合、閉経前と閉経後とでは、妊娠率に違いがあるのでしょうか。閉経前に卵子提供をうけた方がよいならば、卵子提供を考えようかと思っています。また、私のような場合でも日本で卵子提供を受けられるようになるのはいつごろなのでしょうか。

 日本での卵子提供の適応は、卵子が全く採れない方のみです。ですから、あなたの場合は卵子提供適応にはなりません。胚盤胞になっているのであれば必ずできると思います。例えば体重を少し落とすだけでも卵の質はかなり変わってきますよ。まずは現在の体重を減少させ、治療に入られることお勧めします。ご自分のお子様ができる可能性は十分ありますよ。[2011年2月4日]
(院長:田中 温)
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