回答一覧 - 女性が原因の不妊について No.22 -
年齢:34歳 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 現在まだ独身ですが、将来子供がほしいと考えています。卵巣・子宮を温存する方法を教えてください。生理を一時的にとめ、子宮内膜をいたわるためピルを飲むことは有効でしょうか?
 (2014年7月 第15回セミナーより)

 現在34歳で、体型が標準で基礎体温は問題なく、月経も規則正しいのであれば、特にすることはございません。月経を止めたりピルを飲むことは、かえってマイナスになります。もし、基礎体温が不規則ならば、ピルではなくてカウフマン療法という方法が有効です。[2014年8月12日]

(院長: 田中 温)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回 
 先日、不妊治療を開始しようとしたところ子宮筋腫が見つかり、手術をすることにしました。6cmの筋層内筋腫が2個(膀胱を少し押した位置とお尻側)と、その他にも10個ほどあります。そして筋腫により、片側の卵巣の位置が上に5cmほど押されています。また、1〜2cmの粘膜下筋腫も2個あります。
 私:39歳3ヶ月、一通りの検査では異常なし、抗ミュラー管ホルモン:2.38
 主人:50歳10ヶ月、精液量:2ml、精子密度:1000万/ml、運動率50%
 結局、子宮筋腫の開腹手術をしてから体外受精をするようですが、年齢的に卵子の老化スピードが気になっているので少しでも早く採卵をしたいと思っています。また、海外在住という点から、できるだけ滞在時間を少なくするか腰をすえて治療し、行き来の回数を減らしたいです。
 医師からは、「採卵は手術前でも後でもあまり変わらない」と言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
 希望としては、2月に採卵→3月に筋腫開腹手術→7月に移植ですが、実際は筋腫の手術が先で3月の初めに行う予定です。その前の3ヶ月間の注射などは省くことにしました。
 手術が先となる場合、手術時についた傷や使用する薬により、妊娠・出産に影響がないか心配です。先に手術をしても、その後の不妊治療には影響はないのでしょうか?また、年齢的に時間がなく焦っておりますので、手術直後の採卵も考えておりますが、実際はどれくらい期間を空ければ採卵は可能になりますか?

 まず、子宮と卵巣を別にして考えるほうがよいかと思います。
 基本的に、筋腫の手術は卵巣に影響は与えません。なので採卵は、そちらの先生のおっしゃる通り、手術前でも後でも構わないと考えます。ただ、手術直後の妊娠は避けたほうが良いです。手術の影響により子宮の筋層が薄くなり、子宮破裂などのリスクが上昇するからです。最低2〜3か月は、手術から期間を空けての治療をお勧めします。[2014年4月28日]
(産婦人科医:御木 多美登)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:7回 体外受精:3回 
 2年前に、チョコレート嚢腫を取る手術を受けましたが、またすぐに再発しました。
 今回は手術をせず、チョコレート嚢腫があるままで採卵を3回しましたが、1回目は1個、2・3回目は卵が空胞で治療に使える卵が取れませんでした。
 主治医からは「チョコレート嚢腫を取ってから採卵しよう」と言われていますが、チョコレート嚢腫があっても質の良い卵を採卵できる方法はありませんか?

 チョコレート嚢腫、すなわち卵巣性子宮内膜症は、ほとんどが完治しません。必ず再発しどんどん腫大してきます。一側に留まらす、反対側にも内膜症が転移した場合には、良好な卵の数が減ってしまいます。
 チョコレート嚢腫の特徴は、採取できる卵子の数が減ることですが、採れる卵子の質は下がりませんので、体外受精で妊娠する可能性は十分あります。ただし、採卵できる卵の数と妊娠率は相関しますので、内膜症が進む前に早く治療された方がいいと思います。アルコール固定は、決して100%成功するわけではありませんが、70%くらいはこれを消滅させることが可能ですので、一度挑戦してみる価値はあります。ただし、その前に悪性の有無、卵巣癌の可能性がないか詳しい検査が必要となります。一度来院して直接詳しく拝見させて頂ければ、もう少し詳しいお話ができると思います。[2013年11月2日]
(院長: 田中 温)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:9回 人工授精:1回 体外受精:0回
 治療歴10ヶ月の36歳です。
 初診時に子宮内膜ポリープがあると言われ、通水検査時にも子宮がやや小さく大部分をポリープが占めていると言われました。生理周期は24日で排卵もしているということで、薬や注射は使用せず、しばらく様子を見ることになりました。8ヶ月後、初めての人工授精の前に掻爬手術を受け、ポリープを2、3個摘出しました。
 その後、人工授精で妊娠はしなかったのですが、2ヶ月も経っていない時期にポリープが再発していました。前のポリープと同じく10ミリくらいの大きさです。先生からは「再発し易い人は取ってもまたできるので、取ったばかりだし、しばらくはそのままにしておきましょう。」とのことでした。
 ポリープがあっても、治療を続けて問題ないのでしょうか?また、立て続けに手術を受けた方がいいのでしょうか?

 通水検査時に大部分をポリープが占めているということですが、これは超音波で調べた結果でしょうか?子宮内膜ポリープと子宮頸管ポリープをよく間違うことがあります。子宮頸管ポリープは通水時に子宮の入口にできるポリープですから診断は可能です。しかし子宮内膜ポリープは通水検査だけではわかりません。また超音波検査でもなかなか難しいもので子宮鏡検査なども必要だと思います。まずは、子宮内膜ポリープなのか子宮頸管ポリープなのか間違っていないか確認されてください。質問の内容から考えますと子宮頸管ポリープのように思います。子宮頸管ポリープは人によって再発を繰り返す場合がありますが、10ミリですとやはり摘除したほうがいいと思います。外来で容易に摘出できますので大きくなった時点でその都度摘除されてもかまいません。[2013年11月2日]
(院長: 田中 温)
年齢:29 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:1回 人工授精:0回 体外受精:1回 
 過去のダイエットが原因で下垂体性の排卵障害になってしまいました。LH、FSHともにほぼ0に近い状態でしたが1人目の子供を顕微授精にて授かりました。
 現在授乳中のため生理は再開していませんが、今後排卵障害が改善する可能性はありますか?また、出産後にホルモン値が改善した例などがあれば教えてください。

 脳下垂体の手術や腫瘍などの既往がない場合の下垂体の排卵障害は、ほとんどが腫瘍型タイプのものが重症化したものと考えられます。下垂体自体にはまだ支障がないと考えますので、出産後にもとに戻ると考えられます。断乳後、一度検査されることをお勧め致します。[2013年11月2日]
(院長: 田中 温)
年齢:47 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:回 体外受精:回
 昨年45歳で再婚し、現在47歳になります。この年齢でも可能なら子供が欲しいと思い、第二子を希望しています。第一子は現在21歳です。 昨年の10月に近くの病院に行き、妊娠希望を伝え検査しました。内臓疾患なし、子宮の病もなし、卵管も問題なし、内膜も良好とのことでした。またホルモン検査の結果、FSHが10.1で自然妊娠出来る可能性があるギリギリの値だと言われました。
 生理は毎月28日前後の周期で、量も若い頃と変わらず、黄体ホルモンもきちんと出ていて生理開始から12〜14日で卵胞も20ミリに育ち排卵もしている事がわかりました。内膜も10〜13ミリ位で子宮に問題はないと言われています。子宮の状態も良好で排卵もあるので、タイミング法を5ヶ月行いました。 今年の3月に妊娠に至りましたが、6週目で初期流産となってしまいました。先生からは「流れてしまったけど、良い兆候と考えればまだ可能性はあるからもう少し頑張ってみようか」と励まされました。 年齢的に自然妊娠出来る可能性は10%以下だと言われましたが、私の年齢でもホルモン値がギリギリ大丈夫であれば、年齢に関係なく可能性はあるでしょうか?もう少し頑張ってみるかどうか迷っています。

 お話をお伺いする限り、内膜や卵巣の状態は良好なようですね。
 タイミング法で妊娠成立したのであれば、もう何度かチャレンジしてみても良いのではないでしょうか。しかし45歳以上の自然妊娠は、あまり可能性が高くないのも現実ですので、なかなか妊娠に結びつかない際は、早めのステップアップをおすすめします。[2013年6月15日]
(産婦人科医: 笠原 華子)
年齢:43 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:20回 体外受精:8回
 不妊治療も5年目に入り、最後の1年と覚悟して今年4月に3つ目の病院に転院しました。
 高齢かつAMH値が低い(0.46ng/ml)ことから、セロフェン、ジュリナを服用する低刺激の誘発方法を行い5月に入り採卵した結果、成熟卵が1つ採れ、受精し前核期で凍結しました。
 今回のホルモン値は以下の通りで、サプリメントは葉酸、DHEAを服用しています。 生理周期3日目…E2:41.2,FSH:11.7,LH:3.1 生理周期10日目…E2:1080,FSH:10.4,LH:6.7 主治医からは、ある程度(5つ程度)前核期凍結卵が確保できた段階で凍結卵を融解・培養し、移植するという方針と聞いています。しかし、1ヶ月に1つしか凍結卵が確保できないと半年程度採卵を続けることになり、1年で順調にいって2回しか移植できないと思うと不安です。
 以前に別の病院でショート法にて採卵し、計8回の移植(3日目の6〜8分割胚)で、妊娠は一度しましたが繋留流産になり出産できなかったこと、年齢、ホルモン状態から低刺激の採卵方法を選択する方針には納得しているのですが、もう少し多く採卵できないものでしょうか?

 内服中心の低刺激の誘発方法と、注射中心のショート法に関しては、メリット・デメリットがそれぞれにあります。 今のAMHの値で考えますと、ショート法に変更しても低刺激法と、採卵できる卵胞の個数が変わらない可能性も十分あります。その場合、注射を頻回にする負担やコストを考え、低刺激を選択する事は、当院でもよくある事です。個数を増やしたいのであれば、ショート法など注射主体のメニューを考えてみても良いかもしれません。採卵誘発後に発育する卵胞の数は、月経3日目までの胞状卵胞の数で決まります。左右卵巣内の胞状卵胞数をよく観察していただいてください。当院では、凍結にたえうる分割胚を厳選して凍結していますので、1周期に1個凍結胚が採取できるという現状は非常に良好と考えます。[2013年6月15日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢: 基礎体温: 生理周期: タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 5年以上前から、月経は30日周期で規則的ではありましたが、量が少なくなってきた感じがありました。当時は特段の治療をしませんでしたが、同時期にクラミジア感染がわかりました。感染時期はわかりませんが、感染から数年経っていた可能性があります。服薬と抗原検査で治療し、いったん完治しています。
 最近、やはり月経量が気になり婦人科を受診したところ、内膜が厚くなっていないことを教えてもらい、かつ血液検査の数値からPCOと診断されました。
 排卵がない、卵胞が育たないので内膜が厚くならず、月経量が少ないのだと思いますが、その原因はクラミジアでしょうか?あるいはPCOでしょうか?また、今後妊娠を望む場合は、原因により治療が変わりますか?

 PCOは、何らかの原因で卵胞が排卵する大きさまで育たず、無排卵となるため、月経異常を認めます。PCOの治療を行うことで、内膜も厚くなり、月経量が増えてくる可能性があります。
 PCOの治療を行っても妊娠しない場合には、クラミジアによる腹腔内癒着が原因としてある可能性もありますので、その場合には腹腔鏡検査をおすすめいたします。[2013年5月17日]
(産婦人科医:笠原 華子)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:7回 体外受精:8回
 9年間不妊治療を行い、リンパ球療法後に1度だけ妊娠反応が出ましたが、7週で繋留流産となり手術をしました。
 5年程前から、生理の始まる5日位前から少量の出血(茶褐色や鮮血)があり、そのまま生理になることがほとんどで、凍結胚移植の際も同じ状態になります。
 この不正出血が妊娠を阻んでいるのでは、と不安に思っていますが、先生はどのようにお考えでしょうか。
 なお、生理周期は32日で高温期が12日間で、血液検査では、プロラクチン、LH、FSH、白血球、赤血球などすべて問題はありません。

 前回妊娠されたとき、その不正出血はどうだったのでしょうか。頸管ポリープや子宮頸癌の検査などはされたのでしょうか。明らかな出血源がなく、その状態なのであれば、その少量の出血も含め、月経なのではないでしょうか。まずは出血源の原因を調べてみて下さい。その不正出血がある時の受診をおすすめします。[2013年4月17日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢:38 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:回 人工授精:0回 体外受精:4回
 初月経は14歳頃で、19〜20歳から県外の大学への進学、ストレス、体重減少に伴い月経が停止し、以後ホルモン剤を不定期に飲み、カウフマン療法で月経を起こしている状態でした。20代後半で1年だけ自然に月経発来しましたがすぐにとまり、30歳までには月経がこなくなり、ホルモン剤を飲まないと1年でも月経はきませんでした。
 33歳で結婚を期に現在の病院で検査、治療を開始し、エストロゲンが低値でLH,FSHも低く排卵できていないと言われました。その他の異常はありませんでしたが、PCOS疑いといわれています。クロミッド、スプレキュア、アクトス、メトグルコ内服でも排卵せず、35歳から体外受精を始めました。採卵1回で7個の卵が採取され、顕微授精を行い、全ての受精卵をホルモン周期で移植しましたが、妊娠しませんでした。
 今回転院を考えていますが、県内の施設にするか、セントマザーにしようか悩んでいます。年齢的にもあまり時間がないので、可能ならがんばって通院してみたいのですが、私のような場合でも妊娠に至る可能性はありますか。

 PCOSは月経不順、排卵障害の原因と考えられていますが、ホルモン検査でFSHは正常で、LHがFSHよりも高値であることが診断基準となります。FSH,LHが低値の場合は視床下部性の無月経と考えられます。この場合、下垂体から卵巣を刺激するFSH,LHも低値のため、これを補充することにより排卵誘発を行うことができます。
 適切な治療を行えば、ご妊娠は可能です。当院での治療を希望される際は、どうぞご来院ください。[2013年2月23日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:3回 人工授精:0回 体外受精:0回
 生理3日目のホルモン値があまりよくありません。(E2:20、LH:9.0、P4:0.5、FSH:19.8)
 私は自然妊娠を希望していましたが、E2とFSHの値が悪いため、主治医からは体外受精を勧められました。
 基礎体温は二相に分かれており、生理周期も27日前後で順調ですが、卵巣機能が低下しているとのことです。
 例えば卵巣機能を補う薬で経過を見つつタイミングを取り、自然妊娠に期待することは不可能なのでしょうか?
 現在通院している病院は、体外受精や顕微授精に力を入れている病院で、なかなか「タイミング法」や「タイミング法+排卵誘発剤」といった治療には積極的ではありません。
 この場合、高度治療を行う前に卵巣機能を向上させる治療を行えば自然妊娠は望めるのでしょうか?それともやはり高度治療を受けるべきでしょうか?

 自然妊娠に関しては、十分可能性はあると思います。ただ、妊娠するまでにどれくらいの時間が掛かるかが分かりません。FSHが19.8であれば、卵巣機能はやはり低下していると思います。卵巣機能は、ある程度は薬で補う事はできますが、加齢によって下降の一途をたどります。卵巣機能を予測する上で最も重要な所見は、月経3日目までの左右卵巣内の胞状卵胞の数です。まずはこの数を調べて頂いてください。胞状卵胞の数が5〜6個あれば、排卵する能力は十分と考えます。
 以上より、やはり早めの体外受精をおすすめします。タイミングを続けて頂いても構いませんが、何回かして妊娠しなければ体外受精に入るなど、具体的な時期を相談してみてはいかがでしょうか。[2013年2月23日]
(産婦人科医: 御木 多美登)
年齢:29 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:3回 体外受精:1回
 次回自然周期で5日目凍結胚盤胞を移植する予定です。できればタイミング法も移植もして、妊娠の確率を高めたいのですが、排卵日に合わせてタイミングをとると、双子のリスクが高まり危険と聞いたことがあります。また、移植前に洗浄されていない精子が入り込むのは良くないとか、精子が受精卵を攻撃するということも聞きましたが、本当でしょうか?

 タイミング法と自然周期移植を行うと、双胎のリスクは高まると思います。双胎妊娠は、単胎妊娠に比べ、ハイリスク妊娠となり、早産率も高くなります。自然周期での凍結胚盤胞移植は、高い妊娠率が期待できますので、今回はそちらに専念されてみてはいかがでしょうか。良い結果が出ることを願っています。[2012年12月27日]
(産婦人科医: 祖川 侑子)
年齢:44 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:1回 人工授精:0回 体外受精:0回
 高齢でAMH0.1以下と診断されています。
 4月までは卵も成長し、排卵も順調でしたが、その後はFSHが常に20〜25となり、誘発剤を使っても全く反応しません。今はプラノバールでリセット→FSHが10〜12で誘発剤→卵が育たずリセットを繰り返しています。
 最後の誘発ではHMGフェリングを一週間打ちましたが、卵は小しか採れませんでした。その後、FSHが50にもなってしまい、担当医からは「次がだめなら難しい」と言われました。次は点鼻薬を使い数値が下がったらセロフェンとジュリナを使用する予定です。
 FSHが急上昇したのは誘発剤の影響でしょうか?それとも、いよいよ閉経でしょうか?何か効果的な治療法はありますか。

 年齢、AMHの低値などを考えますと、HMG投与ではなく低刺激の方がいいと思います。基礎体温が二相性でない点からも、卵巣機能は閉経に向かっていると思います。ある程度自然の流れのなかでの治療には限界があるということをご理解されてください。[2012年12月27日]

(院長: 田中 温)
年齢:31 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:28回 人工授精:4回 体外受精:回
 1年以上前に腹腔鏡の手術で卵巣焼灼術を受けました。その後、服薬のみでタイミングを合わせて来ましたが、排卵しにくくなってきたので注射に切り替えたり、薬を併用しながら治療していました。しかし改善されず、排卵したかどうかも曖昧にしか言われなくなってしまいました。肝機能の数値が高くなり、数値が落ち着くまで治療はお休みしていますが、このままの状態では妊娠には至らないのではと焦りを感じています。前回の手術から1年8ヶ月が経過したので再度卵巣焼灼術を受ければ、排卵しやすくなりますか?

 多のう胞性卵巣症候群ということで卵巣焼灼術を受けたのでしょうか。それでしたら肝機能の状態が落ち着き、体調自体に問題なければ、再度卵巣焼灼術を行えば排卵する可能性はあるかと思います。体型として小太り気味ということですから、今お休みしている間でも、1ヶ月1〜2Kgの減量にトライしてみてはどうでしょうか。体重を少し落すだけでも代謝が促進し、薬剤の感受性も高まり、効果が上がるかと思います。[2012年12月27日]
(産婦人科医: 永吉 基)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:3回 人工授精:3回 体外受精:1回
 今回初めて体外受精をするため、事前にチューブテストをしたのですが、上手く入らずかなり痛みがありました。人工授精をした時には、全く痛みはありませんでした。胚移植に使うチューブは人工授精とは違うチューブなのでしょうか?もしくは人工授精とは挿入の位置が違うのでしょうか?胚移植の際に痛みがあると着床しにくいと聞きますので、実際に移植する時が心配です。

 胚移植の際のチューブがうまく入るか入らないかは、着床率に大きく影響を与えます。子宮の角度、長さなどを前もって検討し、チューブを準備しておけば、まず問題なく移植することが可能です。前もっての準備、対策が必要です。[2012年11月20日]

(院長: 田中 温)
年齢:43 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:3回 体外受精:4回 
 昨年5月から1年3ヶ月の間、採卵と移植を休まずに続けてきました。以前他院にてロング法で5個採卵を行ったからなのか、昨年の5月の時点でFSHが2桁になっていました。AMHも低いため、セロフェンで排卵誘発を続けてきましたが、毎回3個ほど採卵出来るのですが胚盤胞まで進みません。
 今回結果が出なかったので1、2ヶ月休もうかと迷っています。休むとFSHは上がってしまうものなのでしょうか?年齢的にも厳しいので、先に採卵を優先した方が良いのでしょうか?

 43歳のあなたのFSHの値が2桁になる原因は2つあると思います。一つはロング法という調節排卵刺激を行ったためによる、卵巣機能が異常値を示した点です。しかし、この原因は卵巣を休ませることにより元に戻ると思います。もう一つは加齢による生理的な変化です。加齢により、卵巣機能は当然低下してまいりますので、卵巣の老化を示すFSHの値が上がっていくのは異常ではなく、これは自然現象とお考えください。FSHが多少上がっても高齢の場合には胞状卵胞は存在しますし、排卵誘発法にも反応いたします。ただし、採れる卵の質が下がってしまうのはある程度避けられないことだとお考えください。[2012年11月20日]
(院長: 田中 温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:10回 人工授精:0回 体外受精:2回
 2年前にチョコレートのう腫手術を経て、現在までに2度の体外受精で結果が出ず、チョコレートのう腫が再発したため、精神的に辛くなり少し治療を休むことにしました。治療を休む際に、「その間チョコレートのう腫は放置していいのか」と先生に確認したところ、「ホルモン分泌が盛んな年齢なのでチョコは大きくなると思うし、次回の着床率を上げるという意味でもディナゲストを服用しましょう」と言われました。
 現在、妊娠判定後初めての月経がきて、ディナゲストの服用を始めたばかりです。
 通院している病院は遠方にあるため、先生の許可をいただき、お休み中は居住地からほど近い別の婦人科で薬を処方していただきました。その後、ディナゲストをやめてから次の月経がくるまで1〜2か月かかる方もいることを知り、精神的に落ち着いたこともあり、2周期位休んで今年中に治療を再開したいと思い始めています。
 個人差はあると思いますが、2周期だけの服用で着床率を上げる効果はあるのでしょうか?

 ディナゲストの効果が出るまでには半年ほど時間がかかりますが、それも一つの方法でしょう。もう一つは超音波検査、MRI検査、腫瘍マーカー検査などで正常と診断されたのであれば、アルコール固定で卵巣嚢腫を治すということも効果があると思います。さらに、体外受精を早めに始めるということも一つの治療法だと思います。いづれにしても、チョコレート嚢腫(卵巣子宮内膜症)は完治せず、必ず少しずつ進行していきますので、早めの対応が重要です。[2012年11月20日]
(院長: 田中 温)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:30回 人工授精:回 体外受精:回
 卵管造影や通気、通水、選択通水等のあらゆる卵管の検査で両側閉塞という結果ですが、腹腔鏡手術をした際には卵管に水が通ったそうです。手術中は子宮の位置を動かしているから通るだけで、通常の状態ではやはり詰まっているということになるのでしょうか。
 FTカテーテルも試みましたが、子宮の形状が難しかったらしくカテーテルが卵管までいかずに失敗しました。やはり、自然妊娠は難しいでしょうか。

 卵管の通過性に関しては、腹腔鏡よりも卵管造影が最も正確です。通気、通水、選択通水では不十分です。腹腔鏡でする場合には、水ではなくてインジゴカルミンという青色の色素を使って調べてみてください。
 閉塞部位はどこでしょうか。一番いいのは子宮と卵管の境界部分が閉塞しているならば、腹腔鏡で水が通るかどうかでわかりますが、FTカテーテルは卵管までいく必要はありません。また、閉塞状況と同時に卵管周囲の癒着の状態を見ることも重要です。[2012年11月20日]
(院長: 田中 温)
年齢:25 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:4回 人工授精:回 体外受精:回
 生理が始まった11才から1年に1度ほどしか生理がなく、結婚後不安になったため産婦人科に通院しました。プラノバールで毎回生理を起こし、クロミッドを飲みましたが卵が成長せずリセットとなりました。注射で卵を育て排卵を促そうとしましたが、副作用でかなりお腹が張り入院しました。技術の整った市民病院に転院をすると、「かなり重度のPCOSなのでドリリング手術が必要」といわれました。今回ゴナールエフを使用しましたが効果はなく、現在専門病院への転院をすすめられています。
 市民病院でドリリング手術はできますが体外受精はできないので、今後のことを考えると転院したほうがよいのでしょうか。自然妊娠は100%無理との診断を受け全く道が見えない状態です。

 あなたは、重度のPCOSということですが、まず大事な点は、PCOSの診断がきちんと行われているかどうかです。次の全てを満たした場合には、PCOSと診断します。
 1.月経が不規則である。2〜3ヶ月から1年程無月経となる事がある。
 2.超音波検査で、1側に10個以上の嚢胞が認められる。
 3.ホルモン検査でLHがFSHよりも高く、また、卵巣ホルモンが高い。
 この状態と良く似ているのがPCOです。これは、同じように卵巣反応に異常をきたしますが、基本的に、卵巣機能は正常ですので月経、ホルモンともに正常ということで判断がつきます。ただ、気になる事はゴナールエフの効果が無いという点です。ゴナールエフはFSH製剤ですので、必ず反応してくるはずです。この点がなぜなのか解明する必要があります。
 ドリリング自体は非常に効果があり、PCOSに対しては、6割が自然排卵、残りの4割は飲み薬(クロミッド)で排卵してきますので、原則的に、HMGやFSHをうつ必要はなくなります。効果は1年から1年半続きますので、その間にほとんどの方が妊娠されます。[2012年10月20日]
(院長: 田中 温)
年齢:47 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:4回 体外受精:0回
 43歳で結婚して半年で妊娠しましたが、7週目で流産してしまいました。その後、不妊治療を半年行い、45歳になった年に担当の先生から卵子提供の勧めがありました。私はまだ大丈夫だと思っていたのでショックを受け、通院をやめてしまいました。現在47歳ですが、先日、43歳の同僚がセントマザーで不妊治療をして妊娠したということを聞きました。47歳で妊娠する可能性はありますか?私にできる事はありますでしょうか。

 47歳での妊娠、出産率はほぼ0に近いと思われます。可能ならば早く卵子提供を考えられた方が良いと思います。養子も一つの方法だと思います。[2012年10月1日]


(院長: 田中 温)
質問一覧に戻る   |    このページの最初へ   |    TOPページに戻る